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(13)トリノ(アスティ) [2002 秋プーリア・ロマネスクの旅]

10/15(火)

 イタリアの朝ごはんはあまり期待できないのですが、ここはさすがに豪華版です。日本人のビジネスマンがひとりいましたが、ほかはエコノミーな旅人は私くらいで、なんか場違い・・・。

↓ホテルの朝食室


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昨日のスマートメディア紛失事件がまだ尾を引いていたのですが、食欲は旺盛(笑)フルにいただいて、トリノ中央駅へ。駅でスマートメディアは売っていませんでしたので、仕方なくポラロイドの使い捨てカメラを購入。写真はパソコンに入れなかったので、行方不明になってしまいました。Google Earthから拝借します。

トリノ9:10→アスティ9:40

アスティの駅からサン・セコンド教会~サン・ピエトロの円堂を見学。この夜はオペラがあるので、遠くへは行けません。アスティの観光の後ランチを済ませてトリノに戻りました。

先ずはサン・セコンド教会へ。地図を見ると駅から至近距離なのですが、近い道を選びながら、結局は遠回り【汗)


サン・セコンド教会San Secondo

13世紀から15世紀の間にロマネスク=ゴシック様式で建てられた教会。3つの扉口と3つの薔薇窓、3列に分割されたファサード。クーポラはロマネスク様式。


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サン・セコンドからアスティ駅前の大きな広場を抜けて徒歩数分で、アスティで一番有名な中世の建築物が通りに面して建っています。受付に見学者の名簿があり、何日か前に訪れられたKikukoさんのサインを発見!


☆サン・ピエトロの円堂Rotonda di San Pietro

12世紀の建立ですが、1280年に洗礼堂に改築されました。外形は8角形、内側は円形、煉瓦造。洗礼堂のそばに建つのはサン・ピエトロ・イン・コンサヴィア教会(15世紀)


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 駅に引き返す途中のレストランでランチ。1Fはカジュアル、2Fがフォーマルなレストランになっています。気張って2Fへ。ここで最後のキノコ料理をいただきました。アスティはピエモンテのワインで有名なところなので、この時期はミラノあたりからもグルメのお客さんが来ていて、隣のテーブルは日本人駐在員の奥様グループ数名(噂話には花が咲く 笑)。昨夜の素朴な料理と違い、凝っていましたが、驚くほどの美味しさでもなくまあまあ★★


アスティ14:17→トリノ14:55

仮眠の後はオペラへ。初めてのトリノ・テアトロ・レッジョへ。


♪~R・シュトラウス『カプリッチョ』20:30開演


指揮:Jefrey Tate 演出:Jonathan Miller オーケストラ:トリノ・テアトロ・レッジョ管弦楽団

La contessa Madeleine:Elizabeth Whitehouse  Il conte:Olaf Bar  Flamand:Jonas Kaufmann
Olivier:Claudio Otelli  Clairon:Doris Soffel  La Roche:Franz Hawlata
 


 R・シュトラウスがこのオペラを作曲したのは1942年のこと。第二次世界大戦の真っ只中でR.シュトラウスが、自身の芸術的な「遺書」と評した最後のオペラです。知的で繊細な音楽と簡素な舞台。時代背景は作曲された頃に設定され、大戦時の芸術家の想いが表現されています。最終シーンは戦火に燃えるドームの建物。ベルリンの空襲?またはヒロシマを連想させられました。

休憩なしの1幕物の2時間余り、詩人と音楽家の恋のさや当てに名を借りた、オペラへの愛情告白ともいえる作品。歌手もそれぞれ水準が高かったのですが、予習のCDで聴いたClaironがオッターだったので、この役は不満。開幕前にハウラータの調子が悪いとのアナウンスがあったが、低音が少し響かないかな?くらいで、演技も巧いしで問題なし。特筆すべきはこのとき初めて聴いたテノールのカウフマン、凄い新人が現れた「見っけ!!」と興奮状態。(当時は色白細身のハンサム)。ただ最後の合唱は声が埋没してしまう程の線の細さで懸念が残りましたが。


後記:この後、数年はあまりぱっとしなかったので残念に思ってました。この後に映像で観たチューリッヒのティト帝も声が重くなっていて・・・生のパフォーマンスはこの後の2006年(エジンバラ音楽祭)でしたが、イメージチェンジも成功して、ついに大ブレイク!今や最もチケットの入手困難なテノールの大スターになりました。

情熱的なイタリア歌劇とはかけ離れた地味な作品なので、途中席を立つ観客が多くて驚きました。しかし、一方では文化の薫り高いトリノの名に恥じない熱心な観客も多数で、安堵。テイトの指揮も素晴らしくR・シュトラウスの曲想の奥深さを感じさせてくれるものでした。


↓プログラム


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参考映像: リヒャルト・シュトラウス(1864-1945)<カプリッチョ>
Cappiccio
クレメンス・クラウスとリヒャルト・シュトラウス
による音楽についての1幕の対話劇
 
伯爵夫人・・・・・・・・・キリ・テ・カナワ(ソプラノ)
伯爵・・・・・・・・ホーカン・ハーゲゴード(バリトン)
フラマン・・・・デヴィッド・キューブラー(テノール)
オリヴィエ・・・・・サイモン・キーンリサイド(バリトン)
ラ・ローシュ)・・ヴィクター・ブラウン(バリトン)
クレーロン・・・・・・タチヤナ・トロヤノス(ソプラノ)
ムッシュー・トープ…・ミシェル・シェネシャル
イタリアの歌手・・・・マリア・ホテュナー(ソプラノ)
イタリアの歌手・・クレイブ・エステップ(テノール)
フィアカーミッリ・・・・グエンダリ・ブラッドリ(ソプラノ)
二人の若い踊り手・・・・・・・・シャノン・リリー
ディヴィッド・ジャスティン
家令・・・・・・・・・・・・デイル・トラヴィス
サンフランシスコ歌劇場管弦楽団・合唱団
指揮:ドナルド・ラニクルス
演出:ステフェン・ロウレス
制作:1993年 サンフランシスコ歌劇場 
2001.9道新教室にて


帰りはガッレリアーを通って、古本屋さんのショーウィンドーを眺めたり、のんびりホテルに戻りました。


↓ホテルのバール

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バールのおじさまも親切で、オペラの後夜食のインスタントラーメンのお湯をもらいに行きました.そのとき、このBarには映画スターかと思われるほどのハンサムな男性(40代くらい)が独り座っていていたのです。プアなイタリア語を喋る私を見てお上品に笑みを浮かべて・・・。しかも後から気が付いたのです。間違えていたのです~あ~ぁ恥。

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