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2003秋シカゴとロサンジェルスの旅 ブログトップ

(10&11.12)ロサンジェルス&帰国 [2003秋シカゴとロサンジェルスの旅]

11/30(月)


 旅も終わりに近づき、今日はロサンジェルス最後の日です。ゆっくり起床して朝食を済ませ、散歩していましたら、どこからか教会の鐘の音が・・・ビバリーヒルズのカソリック教会がロデオ・ドライブの北に建っています。

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 Y子さんはファミリー揃ってのクリスチャンなので、ここでミサに授かれる~と嬉しそうです。早速中に入ってみました。ところが今日は音楽会のようで、ヴァイオリンやオルガンの演奏中です。神父様がバッハの崇拝者らしく、熱の入ったコメントも入って、地元のアマチュアの演奏者でしたが、楽しめました。教会で聴くバッハは格別に印象的でした。コンサートの終わりには信者さんたちも優しく接してくださって、庭でのお茶会にも誘われたのですが、疲れていましたので辞退させていただきました。


明日帰国なので、おみやげのショッピングや私の眼鏡のネジが取れてしまったの眼鏡屋さんに行ったり、ランチをしたり・・・ホテルに戻り、夕方のオペラまで一休み。


♪~ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』


指揮:JULUS RUDEL   演出:MARTHE KELLER


ルチア:ANNA NETREBKO  エドガルド:JOSE  BROS   ヱンリーコ:FRANCO VASSALLO


ライモンド:VITALIJ KOWALJOW   アルトゥーロ:KRESMIR SPICER


アリサ:MARGARET THOMPSON


 新人として華やかな経歴のスタートを切っていたネトレプコは勿論初めて聴きました。この少し前に日本公演(サンクトペテルブルグ・オペラ)があり、指揮者のゲルギエフと共に来ると大々的な宣伝だったのですが、ロサンジェルス・オペラで歌うので日本公演はキャンセル。この時から育ての親?だったゲルギエフとの共演は無くなりました。そういういきさつもあり、興味津々。人気公演なので良い席は取れず、2Fの後方席でした。

ビジュアル的にはとても綺麗(ウエストも折れそうなほど細い!)でした。歌唱はその姿にマッチした美しい声ですが、やや線が細い印象。エドガルドのブロスもこの後ヨーロッパで何度か聴きましたが、この時はまだ新人?5月にびわ湖ホールで聴いたばかりの同役のマルちゃんに比べてはいけませんね。


↓LOS ANGELES OPERA のプログラム(無料)

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オペラ観劇はタクシーを飛ばしての往復でしたし、ロデオ・ドライブ以外は気軽に街歩きもできないロサンゼルスでした。Y子さんとご一緒でしたからなんとか観光も楽しめました。感謝しつつ就寝。


12/1(火)ロサンジェルス→

12/2(水)→成田→札幌


ロサンジェルスからは初めてのJALのビジネスクラス(Y子さんに合せて)。私はマイルがたまったので復路だけでした(汗)シートは勿論のこと、食事がエコノミーとは雲泥の差、豪華で美味でした。


翌春のロサンジェルスでの結婚式でお会いしましょう~!と成田でY子さんとお別れして、札幌に戻りました。


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(9)ロサンジェルス [2003秋シカゴとロサンジェルスの旅]

11/29(日)


 今日はロサンジェルスの街から北へ10Kほどの小高い山の上にあるポール・ゲティ美術館へ。タクシーで山の麓まで行き、そこからは美術館専用のケーブルカー(無料)があります。


☆ポール・ゲティ美術館(初)

石油王ポール・ゲッティの莫大な遺産を基金として1997年にオープンしたゲティ・センター。以前はマリブの私有地に「ゲティ・ヴィラ」ローマ時代の別荘スタイルの美術館を1974年に開館していたのですが、1976年ゲティの死後、遺族による訴訟もありましたが、ゲティの遺言どおりの遺産は美術館へ。世界一裕福な美術館といわれ入場は無料です。


↓ゲティセンター全景(Google earthより)美術館のほかゲティ研究所、オーディトリアム、美術・文化財関連のプログラムを推進するための施設があります。


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↓ポール・ゲティ美術館前で


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↓エントランス棟


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↓エントランス棟を抜けると中庭、いくつかの展示館が中庭を囲むように建っています。


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コレクションの中では必見の「中世写本コレクション」のある棟からいくつか巡りましたが、半日で全館を見学することは無理でした。


装飾写本はビザンティンのからロマネスク、ゴシック、ルネッサンスと素晴らしいものばかり。下の2点はドイツ・ロマネスク期のもの。カタログからスキャンしました

↓『Stammeim Missal』ドイツ・ヒルデスハイム 1160頃 ヒルデスハイムのSaint Bernwardを描いたもの


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↓『Gospel Book』ドイツ・ヘルマースハウゼン 1120-40頃 聖マティス


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ギャラリー第一室は祭壇画から始まります。ポール・ゲティの収集は古典美術や装飾美術を入手することから出発していますので、絵画蒐集は遅れましたが、莫大な資金をもとに名品を入手することに成功しました。


↓ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノ『聖母戴冠』1420頃 87.5×64


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↓マザッチオ『聖アンドリウス』1426 45.1×30.8


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↓カルパッチョ『ラグーナの狩猟』1490-95頃 75.4×63.8


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15~16世紀のヴェニスの風俗を描いたヴィットーレ・カルパッチョのこの作品は長い間行方不明だったのですが、1944年にローマで発見され、1979年にゲティ美術館に収蔵されました。そしてこの絵画にまつわる新しい事実が発見されました。以前ヴェニスのコッレール美術館でも触れましたが、この絵画が『2人のヴェニス婦人』の上部だったのです。


↓2枚を合わせると

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↓レンブラント『エウロパの略奪』1632  62.2×77  


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牡牛に変身した神ユピテルがエウロパを背に乗せて誘拐する場面。レンブラント初期のドラマティックな作品。


↓ゴッホ『アイリス』1889 71×93 


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1987年にオークションで落札された作品を1990年にゲティ美術館が取得。当時の最高額で話題になりました。


↓アンスール『1889年のキリストのブリュッセル入城』1888-89 252.5×430.5


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最大のスケールを持つアンスールの最も著名な絵画ですが、この展示室までたどり着けず、見逃しました。帰りに寄ったブックショップで絵葉書だけで・・・。


↓ランチをした展望レストラン。ロサンジェルス湾も遠くに見えました。日曜日なので混んでいましたが、軽食とはいえ驚くほど不味くて・・・建物が立派な分落差がひどい。


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帰りのタクシーもトラム乗り場から拾い、無事ホテルに戻れました。休息の後、タクシーで初めてのロサンジェルス・オペラへ。高齢のタクシーの運転手さんは中学生のころ一家でロシアから亡命してきたそうで、それ以来何年もオペラを観ていないと寂しそうです。ロサンゼルスは地理的にもアジア系の移住者が多いのですが、いろいろな民族を受け入れてきたのです。国の政策によって故国に住み続けられない人々の苦労…現在も続く悲哀を想いました。


ビバリーヒルズ近くからロサンジェルス・オペラの本拠地ドロシー・チャンドラーパビリオンまで20Kくらい。道路を隔てて完成したばかりのウォルトディズニー・コンサートホールが見えました。設計はフランク・ゲーリー、音響設計は札幌コンサートと同じ会社が担当。音楽監督のサロネンが札幌に見学に来たそうなので、「お~これが」と感激。1か月早く来ればオープン記念の演奏会に間に合ったかも・・・。


♪~グルック『Orfeo ed Euridiceオルフェオとエウリディーチェ』


指揮:Hartmut Haenchen  演出:Lucinda Childs


Orfeo:Vivica Genaux   Euridice:Maria Bayo   

Amor,God of Love:Carmen Giannattasio


オーケストラ:Los Angels Opera Orchestra


オルフェのVivica Genauxはコントラルトに近いメッゾです。最近CDも出して売り出し中、若く長身で顔だちもきりっと濃いので、ズボン役にぴったり。ホーンやポドレスのような凄み?はありませんが、低音が柔らかく心地よく響きます。さて、おめあてのバーヨは第一声からさすがです。独特の張りのある声がビンビン飛んできます。振り向いて私を見て欲しいと歌うバーヨ、誰だって振り向くって....姿もホント美しい。休憩を含めて2時間弱、短いオペラのなかの短い出番なので、まだまだ彼女の声が聴きたいという欲求が残りました。

舞台は大きなスモーキイなガラス?を1?2枚使って、この世とあの世を隔てて見せます。全体にパステル画のような柔らかな色調、第2幕の地獄は炎で現わされますが、以前見た映像に比べるとあまり怖くありません。この場面のバレエや合唱もビデオで見たのと違って優雅に洗練されています。ハイライトの「我、エウリディーチェを失えり」もたっぷりと歌っていただきました。

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終演後、外には一台もタクシーが停まっていません。99.9%が自家用車で来られるという(1ブロックでも車で移動するとか)いかにもアメリカの大都市です。ウロウロしているとガードマンさんに「誰か迎えに来るのか?」と訊かれ「ノー、タクシーが必要なの」というと案内ブースに行って頼んでくれて、助かりました。独りだったらどんなに心細かったでしょう。Y子さんがご一緒してくださって、本当に良かったです。

さすがに疲れてホテルに戻りお喋りなしで、それぞれの部屋に戻りました。

 

参考映像:グルック(1714-1787)オルフェとエウリディーチェ>

Orfeo ed Euridice  
オルフェオ・・・・・・・・・・ ヨッフェン・コヴァルスキー
エウリデイーチェ・・ジリアン・ウエブスター(ソプラノ)
愛の神アモール・・ジェラミー・バッド(ボーイ・ソプ)
コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団・合唱団
指揮:ハルトムート・ヘンヒェン
演出:ハリー・クプファーー
収録:1991年7月コヴェント・ガーデン王立歌劇場
99. 6 道新オペラ講座にて 


 

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(7.8)ロサンジェルス [2003秋シカゴとロサンジェルスの旅]

11/27(金)


さて、幸せそうな二人の顔を見て二人の母親は、それだけで満足です~と、ついでにロサンジェルス観光のため宿替え。丁度、感謝祭の休暇でもあり、若い二人は友人に会いにニューヨークへ行ってしまいましたし。。。


ロサンジェルスの宿はあのビバリーヒルズに隣接するロデオ・ドライブの小さなホテルにしました。

ロサンジェルス/Luxe Hotel Rodeo Drive 4泊


↓ロデオドライブにて。高級ブランドショップが立ち並ぶ通りですが、買い物は無し(笑)


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↓近くのビバリーヒルズに並ぶ邸宅もいくつか眺めて、ため息。


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↓感謝祭の七面鳥料理を食べに近くのレストランへ。


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豪華な内装のレストランでしたが、見掛け倒しというか、アメリカの外食ってこんなものかも。昨日ご馳走になったボスの奥様達の手料理の美味しかったこと!を思い出します。


11/28(土)


今日はユニバーサル・スタジオ一日ツアーに参加しました。ホテルで申し込みましたが、9時間で70ドル。ホテルまで送迎付きですが、テーマパークでは自由行動。

↓ゲートで


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↓ジェラシック・パークとか


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↓スパイダーマンとか


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一番面白かったのはウオーター・ワールドで、この日はやや寒い日でしたが水が容赦なく飛んできて、大騒ぎ。Y子さんのレインコートを二人でかぶって、しのぎました。乾燥したロスアンゼルスの気候だからこういうアトラクションもありなのですね。ランチをはさんで、夕方まで。子供に帰って楽しんだおばさんふたりでした。


夕食はさすがに疲れて、外に出る気力もなく、ホテルのレストランで。味は普通ですが、おしゃべりも楽しい夜でした。お婿さんのやんちゃな子供時代の話が特に(爆笑)




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(5.6)シカゴ~ロサンジェルス [2003秋シカゴとロサンジェルスの旅]

11/25(水)シカゴ8:00→L.A10:16 UNITED105便


  早朝の便なので、朝ごはんは空港で。かなり厳しい荷物チェックがあり、スーツケースの鍵は閉めてはいけなかったのに、うっかり施錠したまま預けてしまいました。ロサンジェルスに到着して、自分の荷物がターンテーブルに出てきてびっくり!鍵は壊されテープでぐるぐる巻きの姿です。そんなごたごたがありJALの国際線ターミナルですでに到着していたY子さんをお待たせしてしまいました(汗)それに持ち始めたばかりの携帯電話をまだ使いこなせていなくて、2重にご迷惑をおかけしてしまいました。

娘たちの住むバレンシアまではタクシーで向かいました。


ロサンジェルス郊外バレンシア/ HYATT VALENCIA HOTEL 2泊


次女たちの住むアパートは1LDKと狭いので、アパートから車で数分のホテルに宿泊(ここは翌年春披露パーティをしたところ)。夜は4人でホテルのレストランで食事して、いろいろ打ち合わせ。


↓ホテルのロビーで


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11/26(木)


 翌日はお婿さんの上司の家に昼、夜と招かれてご馳走になりました。資本はアメリカの富豪で日本人に経営を任せている会社なので、上司は二人とも日本人なので、気楽で助かりました。中学生や高校生の子供さんたちはすっかりアメリカの生活に馴染んで、のびのび楽しそうです。家族用とお客さん用の2つのリビングルーム、キッチン、家事室と広い家に、青い芝生の広がる庭、ボスの家はプール付きでした。

そうそう、娘の嫁入り道具のために来たのですからと、家具屋に行ったりショッピングも楽しみました。花嫁の母としては一番幸せな時期でした。





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(4)シカゴ [2003秋シカゴとロサンジェルスの旅]

11/24(火)


 今日のオペラは夕方6時からなので、気になるループに乗ってみました。路線図を見てもよくわかりませんのでホテルの近くから乗り、見覚えのある建物の近くで適当に降車。

音はやはり大きく感じました。ビルの合間を縫って走るので、景観が良いわけでもなく、下から見上げたループのほうが面白く見えました。映画やドラマでのループ下のカーチェイスのシーンが印象的だからかも・・・。

 

↓シカゴの街角。あちこちに大きな彫刻が置かれています。下のはカルダーの作品

 

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この日のランチはクラシックな建物がひときわ目立つパーマーハウスホテル内のレストランで。昨日のピザに懲りて、高級志向です。けれども、場所の雰囲気とお値段ばかりがハイクラスでお味は普通・・・あ~美味しいものが食べたい!

 

街の散策と昼食を終えて、ホテルに戻り仮眠・・・なかなか時差ぼけが治りません。

 

♪~ワーグナー『ジークフリート』18:00開演@リリック・オペラ

 

指揮:Andrew Davis  演出:August Everding  

ミーメ:David Cangelosi    ジークフリート:John Treleaven   さすらい人(ヴォータン):James Morris   アルベルヒ:Oleg Bryjak              ファフナー:Raymond Aceto     エルダ:Jill Grove   ブリュンヒルデ:Jane Eaglen 

指輪はまだ『ワルキューレ』だけしか見ていないので、これも初めての実舞台でした。表題役のトレレ―ヴァンはまずまずの出だしでしたが、最後のブリュンヒンデとの愛の場面はちょっとお疲れ気味。イーグレンもなにしろあの体型ですからちょっと動くとハアハアと息切れが聞こえそうでした。二人が愛を確認する40分ほど続くシーンは正直退屈しました。歌手のなかで素晴らしい活躍をみせたのはミーメのカンゲロージです。フシュクールタイプの小柄なテノールですが、屋根に登ったり、床にもぐったり少しもじっとしていません。アクロバットな演技に歌も完璧なのです。無邪気なミーメを装いながら欲望の固まりでもある複雑さを見事に表現していました。久方ぶりに背が寒くなる感覚を味わいました。モリスのヴォータンも良かったです。森の小鳥はピーターパン風の緑の衣装のダンサーが手に白い折鶴を持ってつとめました(歌声は陰で)。この場面は舞台も小鳥の歌も美しく『ジークフリート』でも好きなところです。堪能しました。全体的に音楽も小気味よく、シンプルといっても良いくらいですが、牧歌や動機のパートでは昂揚感に溢れ、めりはりのある響きでした。

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シカゴッ子はおしゃべりです。美術館でも大声で話ながら鑑賞する人が多くびっくりしましたが、オペラでも同じでした....。アメリカ人(またはイリノイ人)の気質なのでしょうか?ヨーロッパの歌劇場にある良い意味での緊張感というものは感じとれませんでした。休憩時には日本のお弁当のような容器に入ったサンドイッチなど(予約しているらしい)受け取って、その辺(階段とかに)座って食べていました。

夜になってからホテルに戻るのは怖いと、なるべく人の後をついて歩いたのですが、皆さんは次々と駐車場に消えていきますので、結局は私一人…ほとんど駆け足でホテルへ。徒歩数分といえアメリカの大都会は慣れないので怖かったです。

参考映像:Wagner『SIEGFRIED』クラシカジャパンの放映で予習。

指揮:バレンボエム 演出:クプファー

ジークフリート:ジークフリート・イェルザレム
ブリュンヒルデ:アン・エヴァンス
さすらい人:ジョン・トムリンソン
ミーメ:グレアム・クラーク
アルベリッヒ:ギュンターフォン・カンネン
ファフナー:フィリップ・カン
エルダ:ビルギッタ・スヴェンデン
森の小鳥:ヒルデ・ライトランド
1992年6&7月、バイロイト祝祭劇場

 


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(3)シカゴ [2003秋シカゴとロサンジェルスの旅]

11/23(日)


 朝食も1階のパブでいただき、用心して昨日より厚着で出かけました。オペラのチケット引き換えと場所を確認するためシカゴ・リリック・オペラの劇場へ。摩天楼とその間を抜けるように走るループに気をとられて


↓道を間違えて、川を渡ってしまってからのリリック・オペラの写真(裏側です)


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予約はインターネットで済ませていました。確認書のコピーと引き換えです。今日の『ファウスト』と明日の『ジーグフリード』の2枚をいただいて安堵。

 

次はシアーズ・タワーの見学に行ったのですが、団体さんが入ったとかで、展望台に上るエレベーターも大分待つというので、休むところもなく諦めました。その案内係のおじさんに近くにおいしいピザの店ある?と聞いて行ってみました。初めてのシカゴ風ピザでしたが・・・大きいというか厚いピザ生地に味もあまり美味しいとは言えない代物で、がっかり。残したのは包んでもらって、夜も嫌々食べるありさま・・・いつものカップ麺などの食品は今回は持ってきていなかったので、仕方ありません。

 

 さて、今日のオペラは初体験のリリック・オペラ。日曜日なので2時からのマチネです。とてもスカートやドレスを着る気にはなれないほどの寒さですから、カシミヤのアンサンブルのセーターにストッキングを2枚重ねて、ウールのパンツというスタイル。赤いレザーの半コートにマフラーをぐるぐる巻きのできうる限りの防寒スタイルでゴー。劇場内もそれほど暖房をきかせているわけでもなく、おしゃれしている人は数えるほどでした。

 

♪~Charles Gounod『Faustファウスト』14:00開演@Lyric Opera of Chicago

 

指揮:Mark Elder 演出:Frank Corsaro 

 

ファウスト:Marcus Haddock   マルグリート:Patricia Racette

メフィストフェレス:Samuel Ramey    ヴァランタン:Philip Torre

シーベル:Lauren Mcneese     マルテ:Judith Christin   ワグナー:Quinn Kelsey

 

 

 表題役のマーカス・ハドックは昨年のグラインドボーンの『カルメン』にホセで

 オッターのカルメンと歌っていたのをNHKのダイジェスト版で観たことがありました。厚みのあるドラマチックな歌の印象が良かったので、期待していました。この日も高音を綺麗にのばし、シカゴデビューを好調に歌っていました。体型はちょっと太りきみですが、動きや演技もまあまあ。

このオペラの生の舞台は初めて、「宝石の歌」「トゥーレの王」の二つのアリアが大好きなので楽しみでしたが、残念ながらラチェットは小綺麗に歌っているなと言う程度で、時差ぼけ気味の頭とハートに響いてきません。

レイミイはさすが、歌も演技も昔ほどの切れはないかもしれませんが、動きが軽やか。3年前のパリで観た『ホフマン』以来でしたが、あの時よりいきいきと悪魔役を歌っていました。(若い夫人に赤ちゃんも出来たとか、お元気でなによりです)

 

演出で目新しかったのはファウスト博士とメフィストフェーレの出会いの一幕目。解剖学室の風景、白い布で包まれた遺体の並んだベットのひとつが悪魔の隠れ場所というわけです。何処から現れるのかなと屋根のほうを見ていたので、ちょっとびっくりでした。文学や哲学の本に埋もれて呻吟するフアウストでないと魂を若さと引き換えに悪魔に売るという心境にならないのでは?解剖学者の設定ではどうも納得できません。なんたって科学者ですから・・・。


↓プログラム(無料)

 

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 シカゴはリッチな銀行家や投資家が多いので、寄付も多額です。それでプログラムには写真入りで紹介されたりしています。それと、今まで上演された『ファウスト』が写真付きで載っています。1979年のクラウスとフレーニ(ロマンチック ペアですって!)とか。

 

 参考映像 :GOUNOD『FAUST』

 

指揮:ポール・エチュアン   演出:ジャン・ルイ・バロー原演出より

 

オーケストラ&合唱:NHK交響楽団&日本プロ合唱団連合

 

ファウスト:アルフレード・クラウス   メフィストフェレス:ニコライギャウロフ

マルガレーテ:レナータ・スコット   ヴァレンティン:ロレンツォ・サッコマーニ

シーベル:ミレーナ・ダルビーヴァ  マルテ:アンナ・ディスタジオ

ワーグナー:パオロ・マッツオッタ

1978年9月NHKホールにて収録 

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参考CD:Charles Gounod『Faust』

指揮:Richad Bonynge    オーケストラ&合唱:London Symphony Orchestra & Ambrosian OperaChorus

ファウスト:Franco Corelli  メフィストフェレス:Nicolai Ghiarov   マルグリート:Joan Sutherland  ヴァレンティン:Robert Massard     シーベル:Margrete Elkins   マルテ:Monica Sinclair   ワーグナー:Raymond Myers

1966.7&8 ロンドンにて収録

 

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(1.2)札幌~成田~シカゴ [2003秋シカゴとロサンジェルスの旅]

 夏にマルセイユで次女と別れてから4か月経ちました。時々電話やメールでロスアンゼルスでの新生活の様子は聞いていましたが、来春の挙式や本格的な暮らしが始まる前に、次女の夫の母上とロサンジェルスへ行くことになりました。母上のY子さんとはロサンジェルスの空港で待ち合わせることになり、私だけ先にシカゴへ旅立ちました。


旅程:成田前泊~シカゴ(3)~ロサンジェルス(6) 10泊12日


MAP



11/21(金)千歳14:25→成田15:55  成田日航ホテル前泊


11/22(土)成田12:00→シカゴ8:20  JAL10便

シカゴ/CLUB QUARTERS CENTRAL LOOP 3泊


 シカゴは初訪問です。11月末とはいえミシガン湖から吹く風の冷たさは、北海道に住む私でも驚くほどでした。巨大空港として知られているオヘア空港も初めてです。タクシーでホテルへ。

まだチェックインには早すぎるけれど、すぐ部屋に入れました。シカゴはビジネス客も多く、早朝でも受け入れは万全なようです。このループ・ホテルは高層の立派なビルが並ぶ谷間に埋もれるように建っています。建物もやや古い中級のホテルですが、美術館もオペラ劇場も徒歩圏にあり、とても便利でした。ただ大都会なので部屋代は高いけれど、狭くて眺めも裏窓といった風情でした。


 アメリカの時差ぼけは酷く、もやっとした頭で外に出てみれば、寒風ひゅーひゅー。シカゴ美術館は近くなので飛び込ように館内へ。なかに入るとコートはすぐ預けなければなりませんが、暖房が完璧なので温かく、ここにずーっといたいと思うほどでした。すぐボランティアの解説のおじいさまが声をかけてくださったのですが、英語だって得意ではないし(特にヒヤリングはお粗末)・・・で、お断りしました。もともと自由にのんびり美術鑑賞がモットーなのです(だからツアーも×です)


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☆シカゴ美術研究所 The Art Institute of Chicago(初)


 メトロポリタン美術館、ボストン美術館とともにアメリカの三大美術館に数えられています。収蔵品は多岐にわたり、古代から現代まで、地域的にもアフリカ、アジア、ヨーロッパ、アメリカの現代美術までを網羅。写真撮影はOKでしたが、絵葉書のなさそうなクリヴェッリは写しましたが、カメラを構える人は皆無といっていいほどでしたので、気後れしてしまいました。ほかは絵葉書です。


ヨーロッパ絵画

↓カルロ・クリヴェッリ「キリストの磔刑」


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↓同上の部分<嘆き悲しむ聖ヨハネの表情がリアル>


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↓ヨーロッパ絵画部門の入り口を飾っていたカイユボットの「パリの通り、雨」1877

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ロートレック「ムーラン・ルージュにて」1892 123×140


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ホッパー「宵っ張りNighthawks」1942 84.1×152.4


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オキーフ「イエローのヒッコリーとデージー」1928 76×101.6


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モリゾ「化粧する背中向きの若い女」1875  60.3×80.4


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マグリット「貫かれた時間Time Transfixed」1938 147×98.7


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この絵を探すのは苦労しました。個人の名前の付いたコレクションなので、かなり奥の部屋(誰もいません)に展示されていました。ぜひ観たいと思ったのは、オッフェンバックの『天国と地獄』の映像(モネ劇場)を観てからです。演出がヴェルニケでこの絵(まったく同じではありませんが)を使っていたのが特に印象に残っていました。時差ぼけの頭に鳴り響くあの曲(笑)貫かれた時間・・・。


ランチは美術館の奥(湖側)のお洒落なレストランで。ランチをはさんでの美術鑑賞に疲れて、また寒い戸外へ。


美術館の向かいにシカゴ・フィル・ハーモニーの本拠地のコンサート・ホールがあります。この近辺は楽器屋さん、タワーレコードなど音楽関係のお店も多いようです。タワーレコードの店先で掘り出し物のCDを見つけたり、

↓早くもクリスマス・ヴァージョンのショーウィンドーをのぞいたりして、ホテルに戻りました。


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夕食はホテル1階のロビーから出入りできるアイリッシュ風のパブ・レストランで。ロビーにはパソコンも何台か並んでいて、ヤフーのニュースなどは確か日本語で見られた記憶があります。遠くでループの電車の音がして、「あ~シカゴに来たんだな~」と感慨深く眠りにつきました。





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