(11)バーリ(アルタムーラ&マテーラ) [2002 秋プーリア・ロマネスクの旅]
10/13(日)
今日は日曜日なので、列車ではなくバスが出るとのこと。駅の地下通路を通って、反対側にバス停があるというのです。それだけの説明なので不安に思いながら・・・大きな通りは長距離バス(ローマやナポリ行きなど)が盛んに発着しているのですが、マテーラ方面のバスは見当たりません。近くの店先にいた男性に訊いたのですが、ここで待ってれば来るよというので待っていたのですが、間もなく出発の時刻です。何気なく100Mほど先を見ると、それらしきバスが止まっているので、あれかも~!と走ったのですが、間に合わず置いて行かれました(涙)
バーリ9:41発〜アルタムーラ10:41着に乗るはずでした。 40Kほどの距離ですが、致し方なくタクシーを拾ってアルタムーラへ。しかもメーター通り払おうとしたら、バーリまで帰るのだからというのです。文句を言うには言葉の壁と度胸もなく、往復70€もぼられました。
アルタムーラは城壁の門から旧市街に入り、大聖堂までほぼ200Mくらい。日曜のミサが終わったころで街の人たちが多く、観光客はあまり見当たりません。若い人たちが嬉しそうにMACの包みを手にしているのに気が付きました。イタリアの地方の小さな町にもMACが進出しているのです・・・後の情報では何年かして地元のパン屋さんに負けて撤退したそうですが。
★アルタムーラ大聖堂Cattedrale di Altamura
プーリア州で唯一フリードリッヒ2世の発願で建てられた教会。1232年に着工されましたが14、16、19世紀に改築されています。 2つの鐘楼とファサードの扉口が印象的。タンパンやアーキヴォルトアーチは華やかで繊細な彫刻で飾られています。。
迫持ちアーチを持つ薔薇窓も綺麗。内部はミサの後の個々のお参りの最中。街の信仰篤い人々の交流が盛んなことが伺えました。
↓ファサードは14世紀
↓大聖堂の前は狭いので全体を撮れません。薔薇窓も14世紀のもの。
先ほどの道を戻り、サン・ニコロ・デイ・グレーチ教会へ。
☆サン・ニコロ・デイ・グレーチ教会San Nicolo dei Greci
ギリシアの聖ニコラという名前がついているとおり、この地域に住むギリシア人のための教会だったらしい。ですが、今は内部を見学して分かったことですが、普通のカソリックの教会になっています。。日曜のミサの後は合唱団の集まりだったらしく、こちらも教会と地域の人たちのつながりは濃い
と感じました。タンパンの彫刻はなくなってしまって(最初からなかったのかも?)残念でしたが、大聖堂に較べるとよりロマネスクの素朴さが残っていて好ましく感じました。
と感じました。タンパンの彫刻はなくなってしまって(最初からなかったのかも?)残念でしたが、大聖堂に較べるとよりロマネスクの素朴さが残っていて好ましく感じました。
ランチはこの近くの小道を入ったレストランで。しょぼい外観ですが、地元の方たちについて入店。秋の旬ポルチーニ茸の焼いたお皿は。。。あ~思い出すだけでヨダレがでそうです。プーリアの秋の味覚は最高です~!
早めにバス停へいきましたが、定刻より10分ほど早くやってきてガラガラのバス。私だけ乗せたらすぐ出発してしまって・・・そんなんでイイのぉ~。
アルタムーラ13:38発〜マテーラ14:04着
バスセンターから10分ほど歩くと展望台に出ました。深い峡谷に世界遺産にも登録されている洞窟住居群が密集しています。その眺めの向こうの崖の上に建つドゥオーモの塔と教会。
苦労してここまで来た私には輝いて見え、実際、午後の西日が当たっていたので神々しい眺めでした。
苦労してここまで来た私には輝いて見え、実際、午後の西日が当たっていたので神々しい眺めでした。
プーリアの各地もそうでしたが、バジリカータ州のここも迷路のような旧市街の小路に惑わされながら、展望台から徒歩15分くらいでドゥオーモに到着。
☆マテーラのドゥオーモDuomo di Matera
1268~70年にかけてプーリア・ロマネスク様式で建立。ファサードは付け柱で3分割され、この付け柱は途中から人間や動物の彫刻で支えられた小円柱になっています。
薔薇窓の上のサン・ミカエルの像やオリエンタルな小窓の装飾も素敵。
この地方の名産アイボリー色の石灰石で建てられた柔らかな色彩の教会は、厳しい風土に暮らす人々にはほっとするような慰めになったことでしょう。内部は閉まっていて見学できませんでした。
この地方の名産アイボリー色の石灰石で建てられた柔らかな色彩の教会は、厳しい風土に暮らす人々にはほっとするような慰めになったことでしょう。内部は閉まっていて見学できませんでした。
↓ドゥオーモの左から鐘楼が見えます。
↓南側面から
↓ドゥオーモ前の広場からの眺め
先ほどの見晴らし台の広場へ戻り、バスの出発までサン・ジョバンニ・バッティスタ教会の見学をしました。
☆サン・ジョバンニ・バッティスタ教会 San Giovanni Battista
創建は1233に完成したプーリア・ロマネスク様式の教会でしたが、17世紀のバロック期に改築されています。
↓南側面に残る扉口
↓平坦な後背部はプーリア・ロマネスク様式。窓の外側にはライオンが支える円柱。
バールでお茶した後、バスセンターに戻り、夕闇迫るバーリへ戻りました。マテーラ17:27→バーリ18:53 この日がプーリアの旅の最後でした。疲れも出る頃でしたが、時間が許せば近郊の岩窟の教会なども行ってみたかった・・・心残り。
明日はミラノ経由でトリノまでの移動日です。荷物の整理をして手持ちのもので部屋食。