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2004秋ブリュッセルからフィレンツエへの旅 ブログトップ
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(13&14.15)フィレンツエ(フィエーゾレ)&帰国 [2004秋ブリュッセルからフィレンツエへの旅]

10/26(火)

 今日はフィレンツエの最後の日なので、皆の初訪問でY子さんおすすめのフィエーゾレに行きました。フィレンツエからも近く丘の上の古くからの町(エトルリア人も住んでいた)です。ローマ時代の遺跡(テアトロ)などの考古学エリアを歩きました。写真は友人たちにお任せで、ほとんど残っていません。

↓散策途中の風景

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町の中心にドゥオーモがあり、11世紀にロマネスク様式で建てられたものですが、改築された部分も多く、あまり熱心に見学しなかったのは、今思えば残念な気がします。見晴らしの良いレストランでランチの後、バスで

フィレンツエに戻りました。

↓フィレンツエのロマネスクといえばここ!サン・ミニアート・アル・モンテ教会です。2001年夏に兄夫婦と訪れた懐かしい場所です。

ヴェッキオ橋から見える小高い丘の上建っています。フィレンツェ市街の車や人の喧噪からこの緑の丘へ来ると、ぐんと空気が綺麗になり深呼吸~。

階段を登ると教会の美しい大理石のファサードが見えてきます。


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↓白と濃い緑の大理石で飾られたファサードは華麗です。この地方には2000年の歴史のある大理石産業があるので、白や緑、薄茶などの大理石で造られた教会も多かったのでしょうか?。フィレンツェで購入したこの地方のロマネスク教会の本によると、ファサード部分に同様な模様のみられるのは、エンポリのサンタンドレア教会とバディア・フィエゾラーナの2建築のみ。内部の説教壇などに使用されることが多かったようです。

創建は1113世紀、ファサードには一部13世紀のモザイク(窓の上)もあります。内部はイタリアに多く見られる木の天井、クリプトの上に造られた後陣は見上げるほどの高さです。デッラ・ロッピアやガッティの作品で飾られ、床や柵などにはふんだんに大理石を使用、芸術の都にふさわしい豪華なロマネスクです。

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広場からの眺めはドゥオーモの見える市街のほか、丘の中腹に点在する糸杉に囲まれた館群の景色も素晴らしいです。

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街に戻り、ヴェッキオ橋を渡ったところにあるサンタ・フェリチータ教会へ。私は再訪でしたが、礼拝室のポントルモのフレスコ画は何度見ても感動の極みです。

夕食はY子さんの行きつけのレストラン(カルミネ教会の近く)で。フィレンツエに来た記念はやはりBistecca alla Fiorentina (Tボーンステーキ)!美味しかったです。まだ観光したいところもありましたが、再訪を願って最後の夜は賑やかに更けました。


10/27(水)フィレンツエ14;14→ミラノ中央駅17:00....ミラノマルペンサ空港21:20→

 出発前にホテルに近いSanta Apollonia修道院の食堂に飾られたカスターニョのフレスコ画「最後の晩餐」などを鑑賞。午前中だったせいかツアー客で結構な混雑でした。


フィレンツエの駅でお世話になったY子さんとお別れしました。語学研修でいろいろ大変な時に日本から押しかけていってお世話をおかけしました。本当にありがとうございました。日本に帰ってきたらまたオペラ鑑賞会で一緒に楽しみましょう~♪あと半年で再会できますが、駅のホームでの別れって淋しいものです。


10/28(木)→成田16:05/18:25→千歳20:00

 飛行機を乗り継いで、夜10時過ぎに無事我が家に舞い戻りました。春のLAでの次女の結婚式から始まった2004年は新居に引っ越し、夏の旅行、今回の旅行と大忙しでした。さて来年は何といっても初孫が楽しみです。遠方のお産扱い頑張ります!ご褒美旅も・・・楽しみに(終)

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(12)フィレンツエ(ピサ) [2004秋ブリュッセルからフィレンツエへの旅]

10/25(月)フィレンツエ9:25→ピサ10:30/16:28→フィレンツエ17:50


 この日は単独行動でピサへ行ってきました。ツアーで1991年に訪れて以来ですから13年ぶりです。駅前の(i)で地図をもらって歩き始めました。目的のいくつかのロマネスク教会のうち、最も駅に近いこのサン・パオロ・ア・リ―パ・ダルノS.Paolo .a.Ripa d‘Arno教会は駅から十数分です。下町ですが住宅や幼稚園が並ぶのんびりした一画にあります。同名の大きな広場にピサ・ロマネスク様式のファサードの美しい教会が建っています。


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↓クレーンが見えましたので修復中?縞模様の大理石が美しい

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 残念なことにキューゾでした。内部の柱頭彫刻や円柱列が見事と聞いていましたので、見られなくてがっかりでした。

↓装飾モチーフの使われた側面


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↓後背部にまわってみましたら、荒れた雑草の茂る敷地に八角形のサンタガタ礼拝堂が建っています。

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 S.Paolo .a.Ripa d‘Arno教会の裏からアルノ川沿いの道を歩いていきますと、車の多い通りに身を潜めるように可憐な姿のS.Maria.della.Spina教会が見えてきます。写真でおわかりのようにロマネスク=ゴシック様式の小さな教会です。

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もとはアルノ川の岸辺に近いところに建つ祈祷堂だったのですが、14世紀に拡張されました。川の水から保護するために19世紀になってからより高い位置に解体、移築されました。記憶に新しいアルノの大氾濫を切り抜けることができたのは先見の明があったということでしょう。
名前の由来はキリストの冠と信じられている一本の茨(スピーナ)を収めていたことからつけられました。そのスピーナのある壁龕を見たかったのですが扉は硬く閉まっていました。観光客も次々とこのチャーミングな教会を訪れるのですが、皆がっかり。

S.Maria.della.Spina教会の手前に橋あり、そこを渡って大きな道をほぼ直線に1キロほど歩いて行きますと、突き当りがDUOMOの広場です。広場は観光客で混雑していました。中国、台湾、韓国、日本とアジア人が多いのはピサの斜塔人気でしょうか。ドゥオーモ&洗礼堂にカンポサント、ドゥオーモ付属博物館、シノピア美術館の5箇所共通チケットを購入。斜塔のチケットは特別扱いで、とても高くてびっくり。外から眺めるだけにしました。1991年にツアーで来たことがあったのですが、あの時は修復中だったので登れませんでした。登ってみるべきでしたが、まだ見学するところがあるので自重。

そして斜塔の傍のドゥオーモ付属博物館に入館。ドゥオーモのファサードを飾っていたオリジナルの彫刻が収められていて見ごたえがありました(撮影禁止)。

付属博物館の外回廊から見た斜塔

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ドゥオーモと洗礼堂の間の奥の建物がカンポ・サントです。建物は1277年に着工されたものですが、第二次大戦の戦火で焼け落ち、復旧作業中に重要なフレスコ画のシノピエ(下絵)が発見されました。現在はシノピエ美術館に展示されています。由緒ある古代ローマ時代からの石棺が並ぶ墓所ですが、奥にあるフレスコ画が目的なので、どんどん進みました。展示室には死の勝利と呼ばれる画家や、タッデオ・ガッデイの作品など多数、見ごたえがありスケールの大きさにも驚きました。ここまで来る観光客は皆無で、静かな環境もまた印象的でした。

大聖堂はや洗礼堂も見学。ここは何度でも訪れたいところですが、いかんせん観光客が多すぎ、賑やか過ぎです。(2018.に再々訪しています)。

ドゥオーモ内部のジョバンニ・ピサーノの 説教壇(部分)だけ撮りました

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シノピエ(下絵)美術館もすぐ近くにあり、寄ってみました。先程カンポサントで鑑賞した「死の勝利の画家」のフレスコ画の準備段階のデッサン(赤色の下絵)を観ることができました。

ここまでくるとさすがに空腹と疲労でよれよれです。遅くなったランチは広場に近いレストランで。海の幸のグリルが美味でした。隣席が幼い女の子ふたりを連れた若い日本人のご夫婦。赴任先のドイツのデュセルドルフから車でこられたとのこと。娘たちと同じ年頃の奥さんとお話、久しぶりに沢山日本語を話せたと喜んでくださいました。外国での出産や子育てのお話・・・米国に住み只今妊娠中の次女を想いながら、汽車に乗り夕暮れのフィレンツェに戻りました。

 


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(11)ミラノ~フィレンツエ [2004秋ブリュッセルからフィレンツエへの旅]

10/25(月)ミラノ中央駅10:00→フィレンツエ12:45


フィレンツエ/Hotel Orto di Medici 3泊


 ミラノのホテルの朝食室からは中央駅の駅舎が見えます。いつもは一人旅ですが、4人での楽しい朝食を済ませ、チェックアウト。列車でフィレンツエに入りました。ホテルは検索で見つけたものの、まだサイト予約システムがなかったので、お手数ながらY子さんに直接ホテルに出向いてもらい予約しました。建物も周りの環境も素敵なホテルでしたが、部屋には何と!10月というのに蚊がいて、夜電気を消すとブーンと飛んできます。イタリアでは蚊に刺された嫌な思い出が何度かですから・・・飛び起きて退治しました。そのせいか一枚も写真が残っていないのが残念です。当時は3☆でしたが現在は4☆になっています。サンマルコ教会(美術館)の近くで立地も良かったのですが、蚊の思い出が強烈で、以後は利用していません。


サン・マルコ広場でランチした後はタクシーでスティッベルト美術館(Museo Stibbert)に行きました。ここにカルロ・クリヴェッリの2枚の聖人の絵があります。

フィレンツエの郊外にあるこの美術館はフレデリック スティッベルト(1838-1906)が住んでいた邸宅で、彼のプライベートコレクションを展示しています。ほとんどが昔の武器と甲冑などの収集品ですが、そちらには興味がないので絵画の展示室に直行しました。絵葉書もなかったので記憶が薄れています。


↓クリヴェッリの全集からカメラで撮影したものです。カメリーノ大聖堂の多翼祭壇画(1488)のプレデッラ12枚のうち2枚がここにあります。

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左が聖ドミニコ(51×15) 右がアレクサンドリアの聖カタリナ(43×13)

この祭壇画の主画面はブレラ美術館にある「玉座の聖母子/ろうそくの聖母」で、カルロ晩年の傑作として知られています。

 待たせていたタクシーで町の中心に戻り観光しました。夜は教会でコンサートがあったのですがパスして・・・Kさんと二人で、夕食にはフィレンツエのドゥオーモ近くで、時節柄ポルチーニを焼いたものをいただきました。

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(10)ベルガモ~ミラノ [2004秋ブリュッセルからフィレンツエへの旅]

10/23(土)ベルガモ15:30(1時間ほど遅延)→ミラノ中央駅16:30頃


ミラノ/Mini Hotel Aosta1泊


 午後からの移動なので午前中はフニクラーレに乗って丘の上のチッタ・アルタへ。4人とも1998年春にグループで観光していました。懐かしい~ヴェッキオ広場からドゥオーモ広場、そしてもう一度ゆっくり観たかったのはベルガモのロマネスク、サンタ・マリア・マッジョーレ教会です。


↓ドゥオーモ広場から見えてきたマッジョーレ教会と塔


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↓正面(工事中でした)

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↓玄関柱廊の柱を支える彫刻

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↓内部は16世紀末と17世紀に改修されています。ドニゼッテイのお墓やタペストリーが飾られています。

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↓近くに4つ葉型の洗礼堂がありますが、観光コースに入ってないのか?柵で閉められ入れません。しかも下を見るとゴミだらけ・・・残念。

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 ヴェッキオ広場でランチを済ませ、ホテルで荷物をピックアップ、ベルガモ駅へ。でも、ホームで待つこと1時間余り・・・この夜もミラノ郊外のアルチンボルデイ劇場でオペラ観劇の予定なので、イライラ。

ミラノ中央駅で前日預けたスーツケースをピックアップして、目の前のホテルへ。


♪~オッフェンバック『ホフマン物語』@アルチンボルディ劇場 20:00開演

 ドゥオーモ広場からバスで劇場に着いたのですが・・・ガーン!今夜は予定されていたキャスト公演ではなくアカデミーの生徒さんたちが出演というではありませんか・・・知らなかったのは私たちだけ?チケットを予約した時はランカトーレやガナッシ、サバティー二、ペルトゥージだったはずなのですが。もやもやした気持ちで観ていたのも原因かもしれませんが、全然楽しめません(レベルが低すぎ)でした。


さて明日はフィレンツエに移動します。Y子さんの案内ですから、心強く楽しみです!

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(9)パリ~ミラノ~ベルガモ [2004秋ブリュッセルからフィレンツエへの旅]

10/22(金)パリCDG12:00→ミラノMXP13:46・・・ミラノ中央駅16:20→ベルガモ17:13


ベルガモ/Hotel Arli 1


  旅に出てから9日目でイタリアに移動しました。ミラノ中央駅構内の荷物預かり所でスーツケースを預けて、1泊分で身軽にベルガモへ。ベルガモは5年ぶり2回目です。前回も一緒だった友人たちとここへ来たのは、ベルガモのドニゼッテイ劇場でオペラを観るためです。半年前にフィレンツエに語学留学に来ているY子さんとも、ホテルで無事会えました。


↓ベルガモのHotel Arli(HPより)

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♪~ドニゼッティ『連隊の娘』@ドニゼッティ劇場(Citta Bassa)20:30開演


指揮:Fabrizio Maria carminati    演出:Ugo Gregoretti


キャスト不明


 ベルガモ生まれの作曲家ガエターノ・ドニゼッテイの名前の付いた劇場はホテルから数分です。ドニゼッテイの銅像の立つ広場に面したテアトロは古い建物(1780年代に建設)で、プログラムもなく舞台もオーソドックスな背景も書割で、ややがっかりでした。近く改装するとのことでしたが・・・。

↓絵葉書のテアトロ内部

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↓開幕の時間はもう日没で、暗くて写真は取れませんでしたので、NETから拝借

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アフター・オペラは劇場近くのカジュアルなイタリアン。クローズ寸前でしたがパスタだけならと…とても美味しくて、イタリアはいいね~と皆笑顔でした。食事がすむと、もう真夜中。慌ててホテルに戻りました。


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(8)パリ [2004秋ブリュッセルからフィレンツエへの旅]

10/21(木)

 この日は友人たちとパリ市内観光をしました。皆が行っていないところを選んだのですが・・・

↓サン・ジェルマン・デ・プレの「ドラクロワの家」

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ドラクロワがここに住んでいたころは病をおして、パリの公共の建物の装飾を手掛けている頃でした。平野啓一郎の小説『葬送』にもドラクロワの芸術家としての生きざまが描かれて、印象的でした。想像していたより狭く感じましたが、この時はあまり知られていないロシアの画家の展覧会がいくつかの部屋で開かれていました。


↓このエリアはお洒落です

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↓サン・ジェルマン・デ・プレ教会やサン・シュルピス教会も見学して、ランチ。


 その後バスでマレ地区に戻ろうとしたのですが、途中オテル・ド・ヴィルの停留所でKさんが混雑した人たちに押し出されるように降りてしまいました。あら~!と言っているうちにバスは発車、次の停留所で降りて探しに戻ったのですが、見当たりません。彼女はホテルの住所も持っていなかったのですが、旅慣れた方なのでいったんバスチーユ広場に戻って、記憶を確かめながらホテルを探し出したそうです。1時間後くらいにようやく会えて安心しましたが、脱力。。。旅の疲れも重なった私は、再び外出した友人たちとは別行動になりました。

午睡の後はオペラ観劇です。


♪~モンテヴェルディ『ポッペアの戴冠』@シャンゼリゼ劇場 19:30開演

指揮:ルネ・ヤーコブス  演出:ダヴィット・マックヴィガー

演奏:コンチェルト・ヴォカーレ


ポッペア/幸運の女神:パトリシア・チョーフィ   オッタヴィア/美徳の女神:アンネ・ゾフィ―・フォン・オッター   ヴァッレット/愛の女神:Amel Brahim-Djelloul   オットーネ:ローレンス・ザッソ

ネローネ:アンナ・カテリーナ・アントナッチ  セネカ:アントニオ・アべーテ  ドルシルラ:カルラ・デ・チェンソ   アルナルタ:トム・アレン  ヌトリーチェ:ドミニク・ヴィス


 5年前にエクサンプロヴァンスでミンコフスキの指揮で観ていましたので、2度目のポッペアです。ミンコフスキとヤーコプスは共に古楽の指揮者として定評があるので、とても楽しみでしたし、大ファンのメゾソプラノのオッターがエクスではネローネでしたが、パリではオッタヴィアを歌うのも嬉しい~。魅力的なキャストも多く、マックヴィガーのドラマティックな、バロックとは思えない斬新な演出はTVカメラやインタビューなども。アントナッチのちょっと行っちゃてるネローネの妖しさはジャズかロックを歌っているような…バロックがますます身近になった舞台でした。ポッペアのチョーフィの健闘も称賛!切れの良いコンチェルト・ヴォカーレの演奏も光る舞台に大満足でした。


↓プログラム

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ちょっとどっきりさせられるプログラムの表紙はブロンズィ―ノの「愛の寓意」(ロンドンナショナルラリー)からと思います。

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この夜が目くるめくようなパリでのオペラ三昧の最後の夜になりました。

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(7)アンジェ~パリ [2004秋ブリュッセルからフィレンツエへの旅]

10/20(木)アンジェ・サンロード駅12:37→パリ・モンパルナス駅14:10

パリ/Grand Hotel Malher2泊


  TGVでパリに戻るので、午前中はサン・トーバンの回廊(アンジェの重要なロマネスク)を見学しました。昨日通りががったサン・トーバンの鐘塔の修道院だった建物は大革命の後から現在まで公共の建物(メーヌ・エ・ロレーヌ地方庁)として転用されています。お目当ての回廊もすっぽり囲われていますので、探すのにちょっと苦労しました。市庁舎の入り口に受付があり、回廊が観たいと申し出なければなりません。(無料)


「栄光の聖母」のアーケイドはまだ美しい色彩もほのかに残っていて、回廊の柱頭彫刻も見事で感激しました。


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 会議室のなかに残されている扉口は申し込みが必要です。うっかり見逃すところでした。5分だよと念を押され、会議室の鍵を開けてもらって見学しました。立派なテーブルと椅子が並んでいます。5分間の見学が終わっても15分ほど係員は戻ってこなかっので写真を撮ったりできました。元の規模からいえばほんの一部しか残っていないのですが、愛好者にはたまらない魅力のあるところです。


↓会議室に残っている扉口


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↓回廊の奥は資料室

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↓Zodiaqueの『Anjou Roman』の表紙にもなっている「アンジェの時祷書」はここでは観られません。NETの古本屋から購入したので、書き込み多くぼろぼろです。

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 TGVに乗ってパリに戻りました。そして、友人たちとホテルで無事落ち合うことができました。遅いランチを一緒にしてから部屋で休み、19:00頃コンサートへ。ところが何故か地下鉄が動いていません。なんとかタクシーを拾ってシャンゼリゼ劇場へ。


♪~「ファン・デイエゴ・フローレスのコンサート」@シャンゼリゼ劇場20:00開演

 Juan Diego Florez/Tenor       Patrick Ivorra/Baryton

  

 Orchestre National de France    Enrique Mazzola/Directer 


  ロッシーニ、ベッリーニ、ドニゼッティのアリアをたっぷり歌ってくれて、若々しいフローレスの美声を堪能しました。↓プログラムの紹介ページより


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休憩の時、夏のペーザロでお会いしたAさんと偶然お会いできて、しかもこれからイタリアで会う予定の札幌の友人とフィレンツエでお知り合いになられたとか、その偶然に驚き、これからの旅が一層楽しみになりました。



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(6)パリ~アンジェ [2004秋ブリュッセルからフィレンツエへの旅]

10/19(火)パリ・モンパルナス駅10:00→アンジェ・サンロード駅11:37(TGV)

アンジェ/Hotel de France 1泊


 TGVでアンジェまでは1時間半、ちょっと忙しいけれど日帰りも可能な距離なのですが、ゆっくり見学したい気持ちが強く、駅前のホテルを予約しました。インターネットで予約していた切符をモンパルナス駅の自動販売機で受取るのにもたついて、(結局窓口で受取ったが)発車5分前に滑り込みで乗車するというスリルを味わってどきどきでした。アンジェに向かう車窓には北海道に似た牛の見える農地の風景が広がり、早くも晩秋の気配が漂っていました。

アンジェの駅は近代的なガラス張りの駅舎。その駅前のホテルに宿泊しました。


↓部屋からアンジェの駅が見えました

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 ランチはすぐ近くのレストランで19ユーロの定食。前菜、主菜、デザートを本日のお薦めから選べ、どれも美味。特にデザートはクリームを熱々のクレープで包んだもの、最高!!。パリに較べると安くて美味しいものが地方にはあることを痛感しました。


さて、ランチが済んだら駅から徒歩10分ほどの旧市街のエリアへ。

↓サン・トーバンSAINT-AUBINの鐘塔(内部は見学不可)を眺めて

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↓裏側のサン・トーバン通りへ

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↓カテドラルが見えてきました

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カテドラルの後陣側に小さな広場があり、角にアダムの家と呼ばれている中世そのままの16世紀の木組みの家があります。1階は土産物屋さんになっていて、織物のクッションカバーを購入しました。

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この日は今にも雨が降り出しそうな曇り空、そのためか観光客の姿はほとんどありません。


 ↓カテドラル(サン・モーリス大聖堂)12~13世紀に建築され、3つの塔のうち真ん中のは16世紀に付け加えられたもの。ロマネスク様式の残っているのは聖堂右のチャペル。いかにも古い扉を押すと小さな礼拝堂になっていて静かに祈る人の姿がありました。本堂はゴシックのステンドグラスが有名です。正面扉口のタンパンは4人のエヴァンゲリストの象徴と荘厳のキリスト、付け柱は聖人たち、幾重にもめぐらされたアーキヴォルトアーチの賑やかさなど。典型的なフランスゴシックですが、宗教戦争とフランス革命でダメージを受け、18世紀に復元されたものです。


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 カテドラルの前の階段を降りていく途中に細い道があり、そこからお城を目指して歩きました。誰もいないような静な界隈には小さな教会が。

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↓アンジェ城では「Tapestry de Apocalypse黙示録のタペストリー」を見学しました。城といっても円形の塔が並ぶ厳めしい要塞のようです。この中にヨハネ黙示録をテーマにした有名なタペスリーが展示されているのです。ショップが入り口にあるので先に詳しいパンフレットを購入してから回りました。内部は保護のため極端に照明が暗くなっています。そのうえ見学客はまばらなので、私の後に男性の方が入ってきて、なんか怖い感じ。(勝手に怖がってすみません )
しかし、難解な福音書をこのように幻想的なイメージで表現するパワーには圧倒されました。ひとつのテーマごとにパンフレットを見ながら鑑賞。


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↓リーフレットの写真を見てもお分かりのように、照明はこんな感じです。


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「黙示録のタペストリー」は、アンジュ―伯ルイ1世の命で、ブルージュの画家Hennequinの下絵を二コラ・バタイユとロベール・パアンソンによって、14世紀後半に制作されました。1400年に行われた息子のルイ2世の結婚式のセレモニーにも使われたそうです。その後カテドラルに寄贈されましたが、宗教戦争などもあり、かなり傷みが激しく修復、1954年にお城に戻りました。カメラは禁止。ギャラリーの床も当時は土のままで歩きにくく・・・今の私なら間違いなく転んだでしょう。


お城の近くの(i)まで行き、翌日訪れる予定のサン・トーバンのほかにロマネスクの教会がまだあるのかを尋ねました。橋の向こうにもあるとのこと。壕を迂回してMAINE河を渡り徒歩20分くらいの↓サント・トリニテ教会へ。


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 教会の片側側面にロマネスク彫刻が残っている他はほとんど改築されています。


↓この教会の付近には古い建物の民家が並んでいて、そろそろ電気がともってきました。その灯りを見てちょっぴりホームシック。


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 バスが来ないのであきらめて徒歩で戻りました。随分歩いたのでさすがに疲れ、途中のカフェでビールをぐいぐい。赤い顔をして歩いていると、日本語が聞こえてきました。若い日本の女性が二人、ここの語学学校で研修中とか。ここはとても素敵な町だから、ここでの勉強はラッキーね。お互いに頑張りましょう~とお別れ。ホテルに戻りひと休みした後は再びランチしたレストランへ。再びやってきた日本のおばさんにびっくりしながらもニコニコ。夜は少し高めになるが、無駄の無いきびきびしたサービスが気持ち良く、一人でもくつろいで食事ができました。








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(5)パリ [2004秋ブリュッセルからフィレンツエへの旅]

10/18(月)

 この日も日記が残っていませんので、日中の行動は詳細不明です。パリを訪れるたびに美術館やグルメを愉しんできましたので、記憶にないのが残念です。行程表だけは残っていましたので、写真と組み合わせてアップしています。

夜は今回のパリで3回目になるオペラを鑑賞しました。

♪~R・シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』@バスチーユ・パリ 17:30開演


指揮:フィリップ・ジョーダン   演出:ローラン・ペリー

プリマドンナ/アリアドネ:S・クリンゲルボーン   作曲家:ソフィー・コッホ

ツェルビネッタ:ルボフ・ペトロ―ヴァ   テノール歌手/バッカス:ジョン・ヴィッラーズ

音楽教師:オラフ・バール   ハレルキン:ステファン・ドゥグー 

ブリゲルラ:アレス・ブリスケイン   トルファルディン:アレクサンドル・ヴィノグラドフ


 R・シュトラウス作曲のオペラの中でも人気があり、上演回数も多い演目ですが、私は初めての実舞台でした。当初チケットを手配したころはツェルビネッタをナタリー・デセが歌う予定でしたが・・・がっかり。代役のペトロ―ヴァも美人だし、頑張ってはいたのですが、デセには及びません。作曲家役のコッホは前年のザルツブルクで初めて聴いていたので、その清楚感のある姿も素敵で、この役にぴったりでした。ドゥグーはこの時が初めてだった?この後の活躍は目覚ましいです。演出は昨日のジェロルスタンに続いてのペリー。面目躍如と言った感じの現代感覚あふれる舞台で、ギリシャの孤島ナクソス島の場面はツアー客の姿やキャンピングカーなども登場してました。2.3列前にミンコフスキの姿があり、ペリーも挨拶に見えたりしていました。


プログラム

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参考CD/R・シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』2000年ドレスデン歌劇場にて録音

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指揮:ジュセッペ・シノーポリ  ドレスデン国立管弦楽団
オッター、ヘップナー、ヴォイト、デセイほか


 3夜続けてのオペラに酔った心地でホテルに戻りました。シャトレ座もバスチーユも近いので、マレ地区に宿をとることが多くなりました。明日はアンジェまで遠出します。

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(4)パリ [2004秋ブリュッセルからフィレンツエへの旅]

10/17(日)

 このホテルの朝ごはんはあまり美味しくないので、近所のカフェでパン・コーヒー、オレンジの生絞りジュースで済ませました。ホテルのより安くて美味しいのです。向かいに八百屋さんがあり葡萄やリンゴを買いました。少量なので「これだけ?」みたいなこと言って驚いていましたが・・・。コインランドリーも近く、洗濯をしたりで、行ったり来たり。遅めのランチは近くの小さな広場に面したお店で済ませ、休憩後シャトレ座へ。


♪~オッフェンバック『La Grande Duchesse de Gerolsteinジェロルスタン女大公殿下』@シャトレ座16:00開演

指揮:マルク・ミンコフスキ 演出:ローラン・ペリー

オーケストラ:レ・ミュージシャン デゥ ルーブル グルノーブル(MDLG)


女大公殿下:フリシティ・ロット   ワンダ:サンドリーヌ・ピオ

フリッツ:ヤン・ブゥロン   ピユック男爵:フランク・ルグリネル  パウル殿下:エリック・ウシェ

ブン大将:フランソワ ル ルー


 幕が開くと舞台には大勢の酔っぱらって倒れた兵士たち…それがいきなり軽やかなメロディーに合わせて立ち上がり踊り出します。村娘のワンダのピオが登場すると耳も目も全開状態になりました。そして、あの優雅なロットのコメディアンヌぶりにも大興奮!これほど楽しいパロディックな舞台は初めてです。初演は1867年で軍国主義を風刺したオペレッタとのこと。ペリーの演出が活き活きした軽やかな音楽に合わせたもので、ユーモアセンス満載。ロットの酒飲み(ほぼアル中?)でも気品のある色っぽい演技は出色でした。数年前にパリで観たマルシャリンとは正反対の演技に唖然。初演当時はパリでも人気だったそうですし、日本でも浅草で「ブン大将」という名で親しまれたオペレッタです。庶民が平和を愛していても軍国主義の政治に巻き込まれてしまうと、後戻りできないもの。。。笑いの中にいろいろな想いもありました。ミンコフスキの指揮は躍動感のあるフレッシュな感覚にあふれていて、ますます大ファンになりました。パリのシャトレ座でフランスの香り高い舞台に接した幸せ~♪るんるんメトロに乗らず歩いてホテルに戻りました。


↓プログラム

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↓舞台写真

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参考CD:Offenbach『La Grande Duchesse de Gerolstein

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予習用に購入したものですが、行方不明で捜索中です。

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