(6-2)サッサリ(ソッレス、トゥルッラス、ポルト・トッレス) [2005年夏サルデーニャ・ロマネスクとオペラ]
~続きです。
Ardanaから南へ数キロのところのBORUTTAの町外れに、サルデーニャ・ロマネスクの特徴を備えた教会が人里離れた地にぽつんと建っています。遠景から写真を撮りたくてストップしてもらいました。
☆ソッレスのサン・ピエトロ教会San Pietro di Sorres
教会に近づくにつれてファサードの繊細な模様が見えてきます。正面扉口のタンパンのギリシャ十字、そのうえのニ連窓。そしてピサ様式の連続アーチにレース編みのような細工が彫りこまれ、これぞ中世の手仕事の美と見惚れました。(Maestro Marianoのサインあり)
教会の周りの建物はベネディクト会の修道院です。
また日曜日なので、教会の行事があり内部は入り口付近だけしか入れません。そのためか内部は、あまり記憶に残っていないのが残念です。三廊式のバジリカ。後陣は半円形の祭室が一つ。
柵にさえぎられて後背部を見ることができないのも心残りでした。横の建物にブックショップもあったのですが、閉まっていました。ミサが終わってから開けるのかも?
↓Google Earth より
近くの町BORUTTAから徒歩で30分ぐらいの小高い丘の上に建っています。
タクシーをなるべく使わないでサルデーニャ巡りをしたかったので、いろいろ検索していたのですが・・・一日何便かの限られたバスでは、やはり無理でしたが、参考のためMAPを貼りました。
上記のBORUTTAからさらに南下。周りには何もないところなので遠くからでもその可愛い姿がみえてきました。
☆トゥルッラスのサン二コラ教会San Nicola di Trullas
起源はローマ時代のヴィラですが、1113年に現在の教会に建て替えられました。
残念なことに内部の見学不可。ここは予約してくればよかったと思いました。内部には12~13世紀のフレスコ画が一部分ですがですが、残っています。
↓参考書の写真は黙示録のユダヤの長老と欠けていますが神の子羊。色鮮やかに残っているのは保護の賜物でしょう。↓
サルデーニャ・ロマネスクの魅力のひとつはロケーションの素晴らしさ。この小さな教会の建つあたりも遠くの村から聞こえてくる時を告げる鐘の音。そして放牧された羊の群れの鈴の音がちりんちりんと風に乗って聞こえるだけ・・・。しばし、雑念を払い深呼吸。壁画は見れなかったけれど、心に残る小さな教会でした。
ここを最後にサッサリの駅まで戻り、タクシーを降りました。お腹がすいてふらふらでしたが、意外に元気なのでこのままポルト・トッレスまで行こうと思ったのですが・・・。あいにく今日は日曜日、列車の便がまばら。バスならあるとのことで、徒歩数分の近隣の町へ行くバスのターミナルへ。ここは本当に不親切で、わかりにくいところ。日曜日で切符売り場が閉まっているものですから、時刻を調べるのも一苦労でした。ジェノヴァ(ものすごく蒸し暑いそう)から避暑?で来ているという男性もサッサリは観光客に無愛想だと怒っていました。彼日本語が少しできるビジネスマンで、「さようなら」を「おはよう」といって帰っていきました。イタリア語ではボンジョルノを「さようなら」の意味でも使うので(笑)
ようやくポルト・トッレス行きのバスの時刻が1時間半後に出発とわかったので、町の中心のイタリア広場に戻りランチ。タクシー代で空っぽになった財布にも広場のATMでCASHを補充して、さて出発です。
午後も3時半ころだったでしょうか、相変わらずイタリアの明るい空が広がっていました。サルデーニャ島の北端の港町ポルト・トッレスのバスセンターに着いたのは4時半ころ。降りるとき運転手さんに教会の場所を聞いたところ、その教会は途中にあったんだよといって、すぐ折り返すからと乗せてくれました。そして親切に帰りの時刻もメモに書いてくれたのですが、それを見てガーン。私が調べて来たのよりずーっと遅いのです。困ったなと思いながらも、港町にしてはみんなのんびりしてて、怪しい雰囲気など少しも感じられないのどかな町です。なんとかなるわ~(いつものセリフ)
午後も3時半ころだったでしょうか、相変わらずイタリアの明るい空が広がっていました。サルデーニャ島の北端の港町ポルト・トッレスのバスセンターに着いたのは4時半ころ。降りるとき運転手さんに教会の場所を聞いたところ、その教会は途中にあったんだよといって、すぐ折り返すからと乗せてくれました。そして親切に帰りの時刻もメモに書いてくれたのですが、それを見てガーン。私が調べて来たのよりずーっと遅いのです。困ったなと思いながらも、港町にしてはみんなのんびりしてて、怪しい雰囲気など少しも感じられないのどかな町です。なんとかなるわ~(いつものセリフ)
まずサン・ガヴィーノ教会へ。バス通りからは見えませんが、お年寄りがベンチで楽しくおしゃべりしていたので尋ねるとそこの階段を上ったところというのです。やれやれようやく辿りつきました。
☆ポルト・トッレスのサン・ガヴィーノ教会 San Gavino di Porto Torres
サルデーニャで建てられたピサ様式の教会の中では最古。着工は1063-65年、完成は1111年。全体図がカメラには収まりきらない大きな教会ですが、連続するロンバルディア帯がリズミカルです。
↓北東側から
側面の扉口から入って(有料)左の後陣から反対側を見ますと、あらら!両側に内陣を持つ構造の教会です。ファサードを欠く教会というのは珍しいです。私はこの時初めてお目にかかりました。
↓内部 上の写真が西側後陣(こちらが主祭壇)下の写真が東側
↓側廊からクリプト(6世紀)へ。
広場に通じる南扉口があります。広場といってもすぐ近くに民家が迫っていて、ローマ時代の神殿跡の柱がこのお宅の門柱のように並んでいます。柱頭彫刻に天使の姿。
↓その列柱から西側後陣を撮りました。東側とほぼ同じ外観です。
見学が終わって階段を下りると、まだ先ほどのかたたちがいて「どうだった?」というので「素晴らしい!!」と答えると、それはそうさと満足げ。楽しそうな笑顔を撮らせていただきました。皆さんのおしゃべりはいつまで続くのでしょう。
この後は徒歩10分の駅まで行って時間表を見るとまだ1時間以上も時間が・・・駅付近は何もないところなので、また街に戻りカフェでジェラート。暑い中行ったりきたりで、とても疲れました。
さすがにサッサリに戻るころは夕闇が迫っていました。こんなに頑張れるなんて凄い!と我ながらびっくりの一日でした。
タグ:サルデーニャ・ロマネスク
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