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(4-1)バーリ(バルレッタ、カステル・デル・モンテ) [2002 秋プーリア・ロマネスクの旅]

10/6(日)


  朝は風雨の激しい荒れ模様の天気、気温も10度くらいと低く、旅は始まったばかりですから、風邪に用心して厚着のうえにレインコートを羽織って出発。

このホテル、部屋の過ごし易さは良いのですが、貧しい朝食なのが残念。美味しくないパンをコーヒーとジュースでなんとか食べて、9時過ぎの列車でバルレッタへ。アドレア海岸を北に向かって走ります。列車の遅れもあって、バルレッタについたのは10時半ころになりました。途中雨も上がり青空の広がる素晴らしい天気になりました。今日のスケジュールは旅のハイライトが含まれ、距離も長いのでタクシーを使います。駅前のタクシーと交渉して、バルレッタで2教会の見学〜カステル・デル・モンテ〜トラーニまで100EURで行ってもらうことになりました。走行距離100キロ、2時間半くらいかかってトラーニの大聖堂まで送ってもらって、らくちんでした。

先ずは駅から港方向へ。お城を横目にドゥオーモへ。

 

聖堂前が狭いので全体の写真は撮れませんでした。GOOGLE EARTHから

 

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☆バルレッタ大聖堂Duomo di Barletta(初)

ロマネスク様式で12世紀前半に建立。14~15世紀にはゴシック様式で拡張。

↓ファサード 扉口はルネッサンス様式

 

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↓鐘塔の下はアーチで通り抜けできます。

 

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↓内部

 

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 内陣のキボリウム(1267年制作

 

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↓ドゥオーモ前の街路。黒ずくめのおばあさんが歩いてました。南イタリアに来たことを実感。

 

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少し駅の方へ戻りサント・セポルクロ聖堂へ。

 

☆サント・セポルクロ聖堂Santo Sepolcro(初)

街の中心大きな通りの角に建つ、12-13世紀のゴシック様式の教会。ロマネスクに近い3つの後陣。ファサードはルネッサンス期のもの。

 

↓左手にファサード。正面のアーチは中世の建築の遺構。

 

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↓内部は三廊式で、一部フレスコ画(14世紀)が残り

 

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↓13世紀の洗礼盤

 

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↓後陣外観

 

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↓教会北側の大通りにコロッソと呼ばれる巨大な古代彫刻。ローマ帝国末期の皇帝像と言われ13~14世紀にコンスタンティノープルから運ばれたもの。

 

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 バルレッタはこの日はフェスタで、音楽隊のあとに市民の団体などがパレードして賑やかでした。旧市街にある聖堂は、このあと訪れる各地の聖堂はほとんどが同じ状態、人々の生活にとけ込んだ、街に同化した形で建っています。オフホワイトのプーリアの大理石で造られているのも、浅い円を描く後陣も特徴でしょうか。

 

バルレッタをあとにカステル・デル・モンテへ。アンドレアの街を抜け30Kほど走り、広大なオリーブや松の森を抜けて丘の上のお城に着きました。周囲を含めて素晴らしい景観です。

 

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↓上空からの写真はGoogle Earthから(色が?)

 

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☆カステル・デル・モンテ(初)

 

 フリードリッヒ二2世(1194~1250)による大建造物、王の生涯や人となりはここでは触れませんが、北イタリアより南イタリアを愛し、芸術的技術的な興味を要約し、建造させたと言われています。八角形プランのそれぞれの角の外側に同じく八角形の塔。

 

↓中庭から

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 世界遺産だけあって、日本人のツアーも見学中です。ここはバスの便が悪いのでほとんどが団体かマイカー利用の見学者のようです。

 

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再びアンドレアを抜けて、アドレア海沿岸のトラーニへ向かいました。

 

続きます~。

 

 


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(3)ミラノ~バーリ [2002 秋プーリア・ロマネスクの旅]

10/5(土)ミラノ15:10→バーリ16:45


バーリ/グランドホテル・レオンドーロ2泊


 午前中はサン・ロレンツォ・マッジョーレ教会へ。教会前にはティチネーゼ門に続きローマ時代の円柱が並んでいて壮観。すぐ脇を市電のレールが走っています。

 

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☆サン・ロレンツォ・マッツジョーレ教会San Lorenzo Maggiore(初)

聖堂の前に6本の円柱(2~3世紀)が並び、初期キリスト教時代に建立、12世紀にロマネスク様式に改造。そして16世紀後半に修復した集中式プランに3つの礼拝堂を持つ構造は当初のまま。改築を重ね一見複雑な外観ですが、ミラノでも最古の教会の一つ。

↓プラン

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 周歩廊に囲まれた集中式教会から4世紀のモザイクの残るサンタクィリーノ礼拝堂へ。礼拝堂の入り口の小さなブックショップのおじさんに入場料を払います。入り口硝子扉の左手に修復中のロンバルデァ派の磔刑図があり、テントの横からのぞき込んでようやく見れました。

↓8世紀の磔刑図(絵葉書)

 

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礼拝堂の内部は4世紀のモザイク画がありラヴェンナのより渋い色合い、洗練された感じ。後陣も複雑な形で元の建築構造も見て取れ興味深い。

↓6世紀のモザイク「キリストと12使徒」(絵葉書)

 

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後陣裏側は公園のようになっていて、老いたマラミュート(14歳)と散歩中のお爺さんとお話。マラミュートは大きいし足もヨロヨロ、お爺さんも大変そう。「我が家のハスキーも12歳なの」・・・うちは犬の老後のほうが早いから、まだ良いかな。

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裏道を抜けてサンタンブロージョ聖堂へ。

途中道を間違えて結局大通りにでてしまいました。3年前に次女と泊まったホテルピエール・ミラノの前を通りましたが、近くにあったレストラン(蚊に襲撃され、さんざんな目にあった)思い出の店は潰れたのかなくなっていました。

 

☆サンタンブロージ聖堂San Anbrogio(2)

 

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サンタンブロージョの広場の門には、以前来たときは人が入れそうな(多分、囚人の見せしめ用)籠がぶら下がっていたのですが、今回は見あたりません。

 

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聖堂の前庭の修復も済んでいて明るくなっています。

丁度、結婚式が始まるところで足の悪いお父さんが杖をつきながら、娘に半分支えられながらバージンロードを歩く様子に感動。祭壇の周囲はそういうことで見学できないため、サン・ヴィットーレ・イン・チェルドーロ礼拝堂へ。なんと入り口で入場料を払うことになっていた。ただ以前はクーポラのモザイクを見るのに、小銭を入れて電気を点けたのだが、照明完備になっていたのは有料になったからでしょう。ここではベルゴニョーネの「キリストと天使」なども展示。

 

聖堂の横から回廊にでて、ここから眺める塔。小さなオラトリオと書かれた建物もあり静かな空間を楽しみました。

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近くのミラノらしい素敵なBARで休憩。カウンターに並べられたおつまみ風のオリーブやカナッペの美味しいこと!!それらを適当につまんで、エスプレッソ飲んで2EURもしなかったので、計算間違い?奥のほうではゆっくりランチもできるようになっています。地下鉄でホテルに戻り、朝預けた荷物を持って空港バスでマルペンサヘ。荷物預かり所でトランクを受け取りチェック・イン。上階のカフェテリアでランチ(不味い)。バーリ行きは定刻より早めに滑走路へ。飛んだのが定刻・・・イタリアでもこういうこともあるのね。

 

 バーリは雨模様、空港からタクシーで(2025EUR)市内にはいりました。綺麗とか整然とかとはかけはなれた雑多な感じのする街・・・ここにロマネスクの聖堂が残っているとは奇跡だなあと思うほど。。。ホテルは駅前にある4★のレオンドーロ

 

↓9階の部屋からバーリの駅が正面に見え、木の内装が清潔感のある広い部屋。

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最初の2泊はバスタブなし93EUR、次に戻ってきた時はバスタブつきにしてもらったのですが、料金は同じでした。一休みの後は早速、バーリってどんなとこ?とこわごわ様子を伺いに外出。でも土曜日とあって家族連れ、若いグループで大賑わい。これなら大丈夫と、またまた買い物ついでに商店のおじさんにブゥオン・リストランテの在処を尋ねました。「クッチーナ・シノアか?」「ノン、クッチーナ・プーリア!!」紹介されたのはすぐ近くのピッツエリアを兼ねたお店。入店したのは7時半を過ぎたころ、まだカメリーノたちはトレーナースタイルで、8時すぎたら黒服に着替えてました。アンティパスト・ミストは4皿、イイダコの酢の物、鰯のフリットなど、まるで日本食のよう、素朴で美味しい。パスタはもちろん名物のオレッキエッテ、これにワイン・水・エスプレッソで20EUR★★★。

 

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帰りもまだまだ大勢の人出があり、悠々と駅前の黄金の獅子旅館に帰りました。プーリアの第一夜は熟睡。

 

 



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