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(8)オルビア~カリアリ [2005年夏サルデーニャ・ロマネスクとオペラ]

6/28(火)

Olbia9:17→Ozier10:23乗り換え→Cagliari13:19

Cagliari/Regina Margherita 1泊


↓ オルビアのホテルの朝食室

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↓出発の朝ロビーで

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 ホテルのお世話になった娘さんに「また来てくださいね」と送られて、駅へ。心配した遅れもなく4時間汽車に揺られて無事カリアリに到着しました。イタリアの本土に比べると、あまり情報もないサルデーニャの旅を終えて、ほっとしたのかベットに横になっているうちにスヤスヤ…。目覚めると夕方になっていました。前回とは違うレストランでしたが、地元客でにぎわうカジュアルな雰囲気の中でイカや小魚のフリットなど、いただきました。


 

あとがき (1)
以前サルデーニャ旅日記を手違いで消してしまい、新たに書く気持ちになれなかったのですが、パソコンの不調で下書きもまた失う恐れがあり、なんとか急ぎ完成させました。忘れかけたサルデーニャ・ロマネスクの魅力を再発見できたことが収穫でした。アカデミックなロマネスク好きな方たちに怒られそうな、いつものミーハー・ロマネスク紀行です。

 

あとがき(2)

2005
6月末に訪れ、ほぼ1週間でサルデーニャ・ロマネスクの教会を20箇所めぐりました。
ちなみに参考書で紹介されているのは全部で49箇所です。そのうちつきの(より優れた主要な)18聖堂のなかからリストアップして計画を立て15聖堂とその他のなかから5聖堂を訪問しました。この参考書がなかったら、一人旅で自由に周ることは不可能だったと思います。

あとがき(3)

あとがき(1)で書いたサルデーニャ・ロマネスクの記事をワードに残してありましたので、ブログを書くことができました。ただ、ブログの字体とワードの字体が一致せず、見苦しいものになってしまいました。15年前の旅なのでGoogle Earthで確認しながらアップしたのですが、サッサリのバスセンターがなくなっていたほかは、泊まったホテルも廃業したところもなく、再訪したい気持ちが高まりました(無理でしょうけれど)。サルデーニャに行く前は「山賊がでるよ」とか「治安が悪い」とか言われましたが、あのころに比べると、観光客も増えて、いろいろ整備されたのではないでしょうか。

    


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(7)サッサリ~オルビア [2005年夏サルデーニャ・ロマネスクとオペラ]

6/27(月)Sassari13:30→Olbia15:19(列車)

Olbia/Hotel Cavour 1泊


 しかし、昨日は頑張りすぎだったので、翌日の私は元気が出ません。午後の出発なので、ホテルのチェックアウトの時間まで部屋でのんびり過ごしました。バスで駅へ行き、構内のカフェで軽くランチのあと、列車で島の北東の港町オルビアへ。途中、昨日訪れた3教会が次々に車窓に現れ、そのたびに拍手をしそうになるほど嬉しい~!。でもカメラをバックから取り出す間もなく通過してしまいました。

オルビア駅から徒歩23分、フランス風の洒落たカフェの並ぶ広場の裏のホテルに到着。リゾートの町らしい家族経営のホテルで、白が基調のインテリアもセンス良く、気に入りました。

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 休憩の後はサン・シンプリチオ教会へ。地図を見ると近そうだったのですが・・・目抜き通りを歩き線路を越え、20分ほどかかってようやく商店の続く街角に見えてきました。

道路側から見上げた後背部。教会の横は小さな公園になっていて、ベンチに高校生?のグループが数人いたので、一瞬不良か?と恐れたのですが、彼らはおしゃべりに夢中(ごめんね勝手に怖がって)。いつぞやのプーリアの不良高校生たちのトラウマがあったのです。


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 ☆オルビアのサン・シンプリチオ教会 San Simplicio di Olbia


古い旅行案内書では墓地の一角にあると書かれていましたが、最近整備されたのでしょう。お墓は全く見あたらず、広い敷地に11~12世紀に建てられた教会が堂々とした姿を見せています。壁面の石積みの一部に赤いレンガを使ってアクセントにしているのが特徴。ロンバルデア帯がきちんと並んで端正な感じです。ファサードは簡素で上部の3連窓の右にとても小さな壁式鐘楼。


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↓道路側から見える後背部


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↓階段を上がって敷地から


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↓内部は三廊式のバジリカ。祭室の壁にこの教会の聖人San Simplicioのフレスコ画が残っています。

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翼廊や後陣の細長い窓からの光がやさしく、はるばるやってきた私を迎えてくれました。素朴な柱頭彫刻も好ましく眺めていました。

が、静かで誰もいないと思ったら、うめくような声・・・ベンチから崩れるように伏して祈る黒い人影にドキリ。はじめは失礼ながら物乞いの人が行き倒れになったのかと思ったのですが、近寄ると80歳くらいのおばあさんです。どんなに辛いことがあったのでしょうか・・・その暗く苦悩に満ちたまなざしに驚きました。人生の終わりがすぐそこに見えても、こんな風に祈らなければならないほどの試練とは何なのか。
ふいをつかれて私に見られたものの彼女自身、誰にも見せない、見せたくない顔だったのでしょうか。


うろたえて後陣のフレスコ画を見ないまま、逃れるように外にでました。物思いにふけりながら、もと来た道を戻りました。途中喉が渇いたのでジュースを買おうと店先でお財布を出したら、10歳くらいのかわいい女の子が、手をだしてお金の無心。「え~っ!」どう見ても普通の小学生。もちろん断りましたが、そのあとでまた、アメリカ人らしい観光客にねだっているところをみました。彼もすごく驚いて「どうしてこんなことをするのか?」と英語で聞きただすと、逃げてしまいました。変態趣味の男にひっかかることもあり得ます。なんという危険な・・・娘を持つ身ですから人事とは思えません。しかし、そばでみている地元の人は誰も注意しません。公認?なのかしら。夕食にでたときもこの子は母親と小さな妹と三人で歩いているところにであいましたが、近所の人たちと親しげに挨拶をしていました。リゾートの華やかな表の顔と違う裏の顔がちらりと見えたオルビアでした。


さて気分を変えて、美しい港町でのグルメを楽しみましょうと、ホテルで紹介された評判のレストランへ。写真はサルデーニャの薄いパリパリのパン「パーネ・カラサウ」だけですが、海の幸のパスタなど美味でした。

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↓夕暮れのオルビア


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↓ホテル


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サルデーニャのロマネスク巡りの旅も実質今日で終わりました。毎日お天気に恵まれて、ほぼ計画通りに進みました。明日はサルデーニャ島をほぼ東→中央→南に横断してカリアリに戻ります。





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(6-2)サッサリ(ソッレス、トゥルッラス、ポルト・トッレス) [2005年夏サルデーニャ・ロマネスクとオペラ]

~続きです。

 Ardanaから南へ数キロのところのBORUTTAの町外れに、サルデーニャ・ロマネスクの特徴を備えた教会が人里離れた地にぽつんと建っています。遠景から写真を撮りたくてストップしてもらいました。

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☆ソッレスのサン・ピエトロ教会San Pietro di Sorres


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 教会に近づくにつれてファサードの繊細な模様が見えてきます。正面扉口のタンパンのギリシャ十字、そのうえのニ連窓。そしてピサ様式の連続アーチにレース編みのような細工が彫りこまれ、これぞ中世の手仕事の美と見惚れました。(Maestro Marianoのサインあり)


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教会の周りの建物はベネディクト会の修道院です。

また日曜日なので、教会の行事があり内部は入り口付近だけしか入れません。そのためか内部は、あまり記憶に残っていないのが残念です。三廊式のバジリカ。後陣は半円形の祭室が一つ。


柵にさえぎられて後背部を見ることができないのも心残りでした。横の建物にブックショップもあったのですが、閉まっていました。ミサが終わってから開けるのかも?


↓Google Earth より


近くの町BORUTTAから徒歩で30分ぐらいの小高い丘の上に建っています。
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タクシーをなるべく使わないでサルデーニャ巡りをしたかったので、いろいろ検索していたのですが・・・一日何便かの限られたバスでは、やはり無理でしたが、参考のためMAPを貼りました。


上記のBORUTTAからさらに南下。周りには何もないところなので遠くからでもその可愛い姿がみえてきました。

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☆トゥルッラスのサン二コラ教会San Nicola di Trullas

起源はローマ時代のヴィラですが、1113年に現在の教会に建て替えられました。

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残念なことに内部の見学不可。ここは予約してくればよかったと思いました。内部には12~13世紀のフレスコ画が一部分ですがですが、残っています。

↓参考書の写真は黙示録のユダヤの長老と欠けていますが神の子羊。色鮮やかに残っているのは保護の賜物でしょう。↓

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サルデーニャ・ロマネスクの魅力のひとつはロケーションの素晴らしさ。この小さな教会の建つあたりも遠くの村から聞こえてくる時を告げる鐘の音。そして放牧された羊の群れの鈴の音がちりんちりんと風に乗って聞こえるだけ・・・。しばし、雑念を払い深呼吸。壁画は見れなかったけれど、心に残る小さな教会でした。


ここを最後にサッサリの駅まで戻り、タクシーを降りました。お腹がすいてふらふらでしたが、意外に元気なのでこのままポルト・トッレスまで行こうと思ったのですが・・・。あいにく今日は日曜日、列車の便がまばら。バスならあるとのことで、徒歩数分の近隣の町へ行くバスのターミナルへ。ここは本当に不親切で、わかりにくいところ。日曜日で切符売り場が閉まっているものですから、時刻を調べるのも一苦労でした。ジェノヴァ(ものすごく蒸し暑いそう)から避暑?で来ているという男性もサッサリは観光客に無愛想だと怒っていました。彼日本語が少しできるビジネスマンで、「さようなら」を「おはよう」といって帰っていきました。イタリア語ではボンジョルノを「さようなら」の意味でも使うので(笑)


ようやくポルト・トッレス行きのバスの時刻が1時間半後に出発とわかったので、町の中心のイタリア広場に戻りランチ。タクシー代で空っぽになった財布にも広場のATMでCASHを補充して、さて出発です。
午後も3時半ころだったでしょうか、相変わらずイタリアの明るい空が広がっていました。
サルデーニャ島の北端の港町ポルト・トッレスのバスセンターに着いたのは4時半ころ。降りるとき運転手さんに教会の場所を聞いたところ、その教会は途中にあったんだよといって、すぐ折り返すからと乗せてくれました。そして親切に帰りの時刻もメモに書いてくれたのですが、それを見てガーン。私が調べて来たのよりずーっと遅いのです。困ったなと思いながらも、港町にしてはみんなのんびりしてて、怪しい雰囲気など少しも感じられないのどかな町です。なんとかなるわ~(いつものセリフ)


まずサン・ガヴィーノ教会へ。バス通りからは見えませんが、お年寄りがベンチで楽しくおしゃべりしていたので尋ねるとそこの階段を上ったところというのです。やれやれようやく辿りつきました。


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☆ポルト・トッレスのサン・ガヴィーノ教会 San Gavino di Porto Torres


サルデーニャで建てられたピサ様式の教会の中では最古。着工は1063-65年、完成は1111年。全体図がカメラには収まりきらない大きな教会ですが、連続するロンバルディア帯がリズミカルです。


↓北東側から

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側面の扉口から入って(有料)左の後陣から反対側を見ますと、あらら!両側に内陣を持つ構造の教会です。ファサードを欠く教会というのは珍しいです。私はこの時初めてお目にかかりました。


↓内部 上の写真が西側後陣(こちらが主祭壇)下の写真が東側


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↓側廊からクリプト(6世紀)へ。


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広場に通じる南扉口があります。広場といってもすぐ近くに民家が迫っていて、ローマ時代の神殿跡の柱がこのお宅の門柱のように並んでいます。柱頭彫刻に天使の姿。

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その列柱から西側後陣を撮りました。東側とほぼ同じ外観です。


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見学が終わって階段を下りると、まだ先ほどのかたたちがいて「どうだった?」というので「素晴らしい!!」と答えると、それはそうさと満足げ。楽しそうな笑顔を撮らせていただきました。皆さんのおしゃべりはいつまで続くのでしょう。


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この後は徒歩10分の駅まで行って時間表を見るとまだ1時間以上も時間が・・・駅付近は何もないところなので、また街に戻りカフェでジェラート。暑い中行ったりきたりで、とても疲れました。


さすがにサッサリに戻るころは夕闇が迫っていました。こんなに頑張れるなんて凄い!と我ながらびっくりの一日でした。



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