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2001年夏の旅(14&15)フィレンツェ&帰国 [2001夏イタリア美術とオペラの旅]

8/9(木)

 帰国便が夕方なので、それまで念願のバルジェッロ国立博物館とランチを挟んでサンタ・マリア・ノヴェッラ教会の見学をしました。

☆バルジェッロ国立博物館Museo Nazionale Bargello

↓厳めしい館の入り口から中庭へ。 壁には歴代の行政長官の紋章が飾られて、中世の面影が色濃く残っています。カメラ禁止なので、作品はすべてこの時購入したポストカードでアップします。

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 1階はミケランジェロの部屋ですが、一番先に目にとまったのは

↓チェッリーニの「ナルキッソス」(1548~65)でした。体を少しくねらせて池に映る自分の姿に見惚れている美少年。

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↓ミケランジェロは「バッカス」をはじめ、「トンドの聖母子」や「ブルータス」など。上の蠱惑的なチェッリーニを観た後ではミケランジェロといえども分が悪かったようで、あまり印象に残っていません。

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 そして2階には大好きなドナッテルロの「ダヴィデ」をはじめ、「聖ジョルジョ」「受胎告知」などがずらり並んでいて壮観でした。

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3階にはデッラ・ロッピア親子やヴェロッキオの「ダヴィデ」などありましたが、足は自然に再び2階へ戻り、フィレンツェの華のような帽子をかぶった美少年のダヴィデにため息・・・見惚れました。

 ランチはSpadaというカジュアルな食堂で済ませ、フィレンツェ最後の観光はホテルの近くのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会へ。

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サンタ・マリア・ノヴェッラ教会S.Maria Noverra


 フィレンツェのなかでも名高い教会です。同名の広場に面して美しいファサードを見せているゴシック建築(13世紀着手~14世紀に完成)で、ファサードは15世紀に改築されています。初めて訪れた1991年はまだ入場は無料で、聖堂としての雰囲気はありましたが、3度目の今回はすっかり変わって、見学者も多く有料になり、教会堂というより美術館になってしまいました。今回は主祭壇の裏側にある礼拝堂で、ドメニコ・ギルランダイオとその工房による連作壁画をじっくり鑑賞しました。

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 まだ出発まで時間があり、隣接の回廊へ。ウッチェロの「創世記」のフレスコ画があるのです。1998年に訪れて以来の再訪。1966年のアルノ川の氾濫で被害を受け、1983年には修復が終わりましたが、下部に痕跡が残っています。

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この回廊の奥にもうひとつ回廊があり、開いていましたので行ってみました。古い井戸と高い糸杉が立っている人けのない回廊でした。ここで汗をぬぐい、静かなひとときを過ごしました。

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↓サンタ・マリア・ノヴェッラ広場のタベルナコロと呼ばれる祠。フィレンツェの街角にはこういう聖母子や天使の描かれた祠がいくつかあります。ペストが流行った時に信仰を集めたそうです。

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 心ひそかにタベルナコロに「またフィレンツェに来れますように」と祈り、ホテルに戻りました。スーツケースをピックアップしてタクシーで空港へ。


フィレンツェ(AZ1710〜ミラノ1805/2115〜(JALのシステムエラーのため出発が4時間遅れとなり、結局6時間以上もミラノの空港で過ごす羽目に・・・)

8/10(金)

 真夜中になってようやく離陸したものの、到着したのは同日夜になり、札幌行の最終便には間に合いませんでした。これからがまた大変な目に合いました。当日のホテルと翌日の航空券を決めるのに、長蛇の列です。1時間並んでようやく羽田の東急ホテルに向かうバスに乗ったのは、すでに真夜中近くでした。それでもホテルでは特別にレストランを開けてくれたので、なんとか夜食をいただけました。

8/11(土)早朝の便で札幌にたどり着きました。旅の間は元気でしたが、さすがにこの時の帰国便のトラブルには参りました。まだ50代後半でしたから、何とか切り抜けることができましたが・・・。この時のJALのシステムトラブルはかなり広範囲だったようです。

http://www.nikkeibp.co.jp/archives/137/137326.html



 6年前に義父が亡くなり、隣家に独りで住んでいた義母も衰えが顕著になったため、しばらくは旅もあきらめなければと思っていたのですが、この夏の旅の後の師走に急逝しました。もろもろの後片づけが終わり、気が付くともう2002年の春・・・。(終)

 

    

 

       

       


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