(3)ブリュッセル~パリ [2004秋ブリュッセルからフィレンツエへの旅]
10/16(土)ブリュッセル中央駅10:10→パリ北駅11:35
パリ/Grand Hotel Malher
去年に続いてマレ地区の同じホテルに泊まりました。今夜のオペラは17:30開演なのでランチは遅めにして、昼ワインも飲んで、ゆっくり休養と仮眠。
♪~オリヴィエ・メシアン『Saint Fç ois d'Assiseアッシジの聖フランチェスコ』@バスチーユ・オペラ 17:30~
指揮:Sylvain Cambrelig 演出:Stanislas Nordey
L'Ange:Christine Scaefer Saint Franç ois:Jos Van Dam Le Leprux:Chris Marritt
Frere Leon:Brett Polegato Frere Massee:Charles Workman
Frere Elie christoph Homberger FrereBernard:Roland Bracht
オーケストラ:L'opera National de Paris
メシアンの大作として知られていますが、上映時間が長いこともあるのでしょうか、日本ではまだ上演されていないと思います。丁度旅の途中で観られると知ったときの歓びは大好きなシェーファーが歌うと知って倍増しました。何年か前にザルツブルクの音楽祭で前衛の演出で知られるピーター・セラーズが手掛けた映像をTVでちらっと見た覚えもあり、あれほど斬新ではないだろうと予想しましたが、なかなかどうして、狼の出る深い森の情景は全くありません。白と黒を基調にモダンな舞台で、一部の打楽器(木琴?)は舞台の右側に位置して、東洋人の若い女性が奏者でした。オンドマルトノも初めて聴きました。舞台で最も印象深かったのはやはり聖フランソワ/フランチェスコが聖痕を受ける場面です。西洋のキリスト美術史においても重要な人物ですから、ピエロ・デッラ・フランチェスカの森の中での神秘の光が目に浮かびました。当時は堕落した司教たちから信者の心が離れ、衰退しつつあるキリスト教でした。しかし清貧と聖痕の奇跡による聖フランチェスコによって再び盛り返したわけですから、第二のキリストといっても良いでしょう。そのため十字架(象徴的に壁の造作物として表される)上での聖痕の場面は納得がいきました。ホセ・ファン・ダムの聖フランチェスコもシェーファーのエンジェルも(清楚な白い羽と衣装も!)素晴らしかった~!!休憩をはさんで6時間という長さもメシアンの不思議に心に響く音楽に時間を感じず、オペラがはねてからバスチーユ広場に立って初めて、すでに10時半を過ぎていたことに驚いたほどでした。
↓プログラム
1992年にザルツブルク音楽祭でサロネン指揮、ぺーター・セラーズ演出で上映されました。その時のメイキング版が5分ほどですが↓サロネンが若い!!
https://www.medici.tv/en/documentaries/messiaen-saint-francois-assise-salzburg-festival-peter-sellars-jean-pierre-gorin/#
参考CD:Messiaen「Saint Francois d'Assise」1999年ドイツ・グラモフォン発売
指揮:ケント・ナガノ 演奏:ハレ管弦楽団
キャスト:ホセ・ファン・ダム、ドーン・アップショーほか
タグ:パリ・バスチーユオペラ
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