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2001年夏の旅(10)マチェラータ [2001夏イタリア美術とオペラの旅]

8/5(日)

 
この
朝の眠たさは半端ではありませんでした。それでもなんとか朝食をとり、マチェラータ近郊のマルケ・ロマネスク巡りに出発しました(同行3名)。タクシーはホテルから予約してもらい半日貸切。料金は良く覚えていないのですが、4人で割って、2000~3000円くらいでした。

 目的の2教会はこの近辺に多い丘の上の街ではなく、平野に近い地にポツンと建っています。まずは、マチェラータから東へ10Kほどのサン・クラウディオ・アル・キェンティ教会へ。



サン・クラウディオ・アル・キェンティ教会


 この教会は12世紀の建築です。小さな村の家々に囲まれた2階建の教会に、棟続きにはホテル・レストランも併設されていました。建物は四角形のプランに両脇に丸い塔がついた安定したフォルム。ビザンティン様式の影響もあり、円筒型の鐘塔はラヴェンナの様式がうかがえます。ロマネスクの修道院が建つ前は古代からの歴史があるとのこと、この地方では重要な建築物と紹介されています。

上下に分かれたお堂を正面の階段テラスで行き来しました。真夏でしたので教会を背景に赤い夾竹桃が咲き、庭の手入れも良く、美しい風景でした。夜にはライトアップもされるようです。

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後背部の3室はプーリアにも見られるオリエント風ののっぺりとした細長い一層のもの。

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内部は柱頭彫刻などの装飾はないのですが、ロマネスクらしい力感あふれる見事に太い柱と上部に続く天井は煉瓦積されたもの。いかにもイタリアらしい明るい色の煉瓦が印象的でした。

 再び、待っててもらったタクシーでアドリア海に近いチヴィタノーヴァ・マルケの方向へ走り、

サンタ・マリア・ア・ピエ・ディ・キエンティ教会

ピエ・ディ・キエンティはガイド本には9世紀の創建とのこと。現在はほぼ11世紀の建築が残っています。明るい戸外から入りましたので、しばらくはここの暗さに盲目状態。内部は窓がアラベスターなので余計に暗く、内部の写真は撮りませんでした。

内部(絵葉書)三廊式の内陣。後陣は周歩廊になっているバジリカ様式。天井は木組み。上下二層構造になっていますが、上階には登れませんでした。14世紀のフレスコ画と15世紀の木製の「十字架上のキリスト」が残っています。

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戸外は真夏の太陽がギラギラ。昨日と同じに40度近い猛暑の日でした。ひんやりした教会の内部は暑さからの避難場所でもありました。教会の外装は修復工事中でしたが、青空をバックに三層に積み重なった後陣はなかなか立派でした。簡素な鐘楼の形(壁式)も田舎の教会らしく可愛い。

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下の2枚は絵葉書です。

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 これで本日のマルケ・ロマネスク巡りは終了、マチェラータに戻りました。4人で遅くなった昼食をセコンドというこの町随一のレストランで。マンマが手作りなんだと息子さんが自慢ののラザーニャがとても美味しくて・・・それで滞在中は何度か通いました。

 ぐっすりお昼~夕寝のあとは夜のオペラ観劇へ。

♪~ヴェルディ『アイーダ』

指揮:ダニエレ・カレガーリ  演出:ウーゴ・デ・アナ

ラダメス:ニコラ・マルティヌッチ  アイーダ:ノルマ・ファンティーニ  アムネリス:ナージャ・ミカエル  アモナスロ:ルチオ・ガッロ

♪~昨年もマチェラータに来られた友人の話では、マルティヌッチが素晴らしかったとのこと。でもこの夜は風邪気味で衣装の袖に薬(スプレー)を隠し、時々それを使いながら、苦しそうに歌っていました。
アイーダとアムネリスはまあまあ。このオペラはあまり好きでは無いのですが、2列目の席だったので、舞台を縦横にダンサーを使った迫力あるシーンなど凝った演出で、楽しめました。年寄り役のガッロと若い役のマルティヌッチは見た目はあべこべ。このときのガッロはそれほど記憶に残っていません。

 終演後の夜食はランチに続いてセコンドへ。ワイワイガヤガヤ、美味しいマルケのマンマの味に舌鼓、ワインも良いものをチョイスしました。

明日の予定は友人と二人でアンコーナ、他の方たちはタクシーをチャーターしてアッシジへと別れることになりました。






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