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(12)バーリ~トリノ [2002 秋プーリア・ロマネスクの旅]

10/14(月) バーリ11:50→ミラノ13:30/14:45(バス)→ノヴァーラ(列車に乗りかえ)→トリノ


トリノ/グランドホテル シテア2泊


 10時ごろホテルをチェックアウトしてバーリの空港へ。ミラノ空港からトリノまではミラノ中央駅に出るのが億劫だったので、ノヴァーラまでの空港バスを利用しました。トリノまでの直行バスもありますが、丁度良い時間のはなかったのでノヴァーラからは30分ごとの列車に乗り換えました。スーツケースをマルペンサ空港の荷物預かり所に置いて、2泊分のキャリーバックで、バスに乗車。Ticino川を渡り、うっすらと霧のかかったミラノ平野を走り、ロマネスクの聖堂の残るオレッジョの街を抜けて、ノヴァーラへ。駅から大通りを隔てた向かい側が停留所で、帰りは降車専用のここで待ってて乗り遅れそうになりました。帰りのマルペンサ行きは駅のそばでOKです。


この日の昼食はどこで食べたのか記憶にありませんので、多分移動中の機内ランチだったのでしょう。さて、トリノは初訪問ですが、ホテルは駅から電車通りに面して分かりやすいところで徒歩数分で到着。トリノの歌劇場や駅、美術館にも近く便利でしたが、4☆でもハイクラスの贅沢な宿でした。

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早速トリノ美術館へ。今までプーリアの田舎を歩いてきた身にはなんとも重厚過ぎる建物の並ぶ街です。「苦手なんだけど・・・」とつぶやきながら。


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☆サバウダ美術館Galleria Sabauda(初)

サバウダというのは「サヴォイア家の」という意味があり、トリノを支配したサヴォイア家の絵画蒐集から出発した美術館です。フィレンツェ派のアンジェリコ、ボッティチェッリ、ポライウォーロなど。ヴェネツィア派のベッリーニ兄弟、マンティーニャ、ティントレットなど。フランドル派のメムリンク、エイク、ウエイデンなど。


↓ポライウォーロ兄弟「大天使ラファエルとトビアス」1470以前187×118


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旧約聖書の物語「トビトと息子トビア(ス)」のうち、大天使ラファエルに導かれて犬を連れ、魚を持つトビアスの旅立ちが描かれています。この物語にはいろいろな奇跡があり、父トビトの失明をなおし、大天使が飛び立つ場面はレンブラントの傑作でも知られています。物語全体にわたって魚が重要な役割をになっています。それで図像ではトビアスの持物は魚。サバウダ美術館にはもう一点フィリッポ・リッピの同じ主題のものがあります。こちらは大天使ではなく3人の天使が描かれています。レンブラントの明暗がドラマチックな画面と違って、いかにもイタリア・ルネッサンスの明るい色調が美しいです。


↓ヤン・ファン・エイク「聖痕を受ける聖フランチェスコ」29.2×33.4


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↓同じ主題の一回り小さい作品がフィラデルフィア美術館にあります。12.4×14.6


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↓この2年後の2004年に2つの作品の展覧会がフィラデルフィア美術館であったようです。


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↓オラッツィオ・ジェンテレスキ「受胎告知」1622-23 286×196 


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今春のN.Yの特別展で観ていましたが、ここではこの絵のある部屋が閉鎖されていました。時間制なのかもしれません。


↓スキアヴォーネの「聖母子」もこの美術館を訪れる目的のひとつでした。スキアヴォーネ(本名ジョルジョ・チュリノヴィッチ)はパドヴァの工房で学び、カルロ・クリヴェッリと共通する画法が見られる画家です。作品が少ないのでここでの鑑賞は貴重です。思っていたよりやや暗い煤けた感じの画面でした。そろそろ修復の時期ではないかしら・・・。


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↓ヴァン・ダイクの「イギリスのチャールズ一世の子供たち」はサヴォア家公妃とチャールズ一世の王妃が姉妹だったため、子供達の肖像画を交換したものです。イギリスのピューリタン革命の時の王一家の悲劇が思い出されました。


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同じ建物にエジプト美術館(現在サバウダ美術館は移転)があり、校外学習らしい小学生たちと一緒になり賑やか過ぎ…。適当に巡った後、出口へ。スマートメディアの容量が心配になって、まだ少し残っていた1枚を出して入れ替えしようとした時、手からするりと下へ落してしまいました。なんと!気が付くと下は排水溝です。柵状の蓋の下はとても深く、暗くて見えません。その鉄の蓋もびくともしませんし、通りがかりの人も何か落としたの?と心配して覗いてみてくれますが・・・結局オーマイゴット!!涙。


すっかり意気消沈の私でしたが、トリノは食の街ですからと気を取り直して、夕食のためのレストラン探し。


ホテルから駅方向に少し行ったところに店先にポルチーニ茸を山盛りディスプレーしたレストランを発見。フリットとクリームパスタに調理してもらいました。カジュアルなお店でしたが安くて美味しくて大満足でした。スマートメディアを失くしたショックはかなりなものでしたが、盗られたわけでなく、自分の不注意が原因なので仕方ありませんです。。。








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