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(10)ザルツブルク [2004夏ペーザロ、スポレート&ザルツブルク]

8/26(木)

 ザルツブルク到着後、美術展のポスターがあちこちに貼ってあるのに気が付きました。どうやらコルンゴルドの「死の都」に合せた企画の「クノップフ展」が開かれているようです。会場も祝祭大劇場の近くなので徒歩2,3分です。朝食の後行ってみました。


クノップフFerand Knopff(1858~1921)はベルギー象徴派の代表画家。イギリスのラファエル前派とも交流があり、肖像画、風俗画のほかに文学作品、神話に題材をとった謎めいた作品も多い。


↓ポスターにも使われていた「愛撫Caresses」1896 50×150 ブリュッセル王立美術館蔵

女性的な身体をもつスフィンクスが両性具有的な人物を愛撫する有名な作品です。

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オペラ「死の都」の舞台になったベルギー・ブルッへ(ブルージュ)はクノップフが幼年期に過ごした想い出の街。パステルや鉛筆画が数点展示されていました。


↓「Ville abandonnee 見捨てられた街」1904 76×69

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↓「A Bruges.Le lac d'amour 愛の湖ブルージュ」1904~1905 47×101

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ブルージュは私にとっても1994年に初めて独りでヨーロッパを旅した時に立ち寄った思い出の町です。懐かしくもあり、また明後日観る予定のオペラ「死の都」への期待も膨らんで、楽しい時を過ごしました。


 着物は頑張って絽の付け下げと小紋の2枚をオペラの時に2回ずつ着ました。この日は久しぶりの着付けに手間取って開演近くになり、慌ててロビーへ。すると急に雨が降ってきてしかも土砂降りです。困っているとロングドレスの夫人を連れた老紳士がタクシー呼んだからと、同乗させてくれました。本当に助かりました。


♪~R・シュトラウス「薔薇の騎士」@祝祭大劇場 18:00開演

指揮:セミヨン・ビシュコフ  演出:ロバート・カーセン

演奏:ウィーンフィル


マルシャリン:アドリアーヌ・ピエチォンカ  オック男爵:フランツ・ハウラータ  

オクタヴィアン:ソフィー・コッホ   ファ二ナル:フランツ・グリュンデーバー

ソフィー:ミア・パーション


 ロバート・カーセンの新演出で話題になった公演です。祝祭大劇場の大きな舞台を生かしたライブ感覚のある演出は見事でした。舞台は第一次大戦後の設定で、ファ二ナル家の場面は壁に大きな戦争画がかかっていて、この家は武器商人であることを示唆。また第三幕はいくつにも仕切られた娼館の部屋でのきわどいシーンも。売れっ子カーセンのオペラは別に追っかけファンでなくても、すでに体験済みでした。2000年パリでの「ホフマン物語」、2002年同じパリ・バスチーユの「ルサルカ」と印象的な舞台でした。指揮のビシュコフも2001年ウィーン「トリスタンとイゾルデ」が素晴らしかったので、さらに期待は高まりました。オクタヴィアンは当初キルヒシュラーガーの筈でしたが、新人のソフィー・コッホに変わり、やや残念。でも瑞々しい青年オクタヴィアンを聴かせてくれました。ビジュアル的にもコッホのほうが良かったかも?

歌手の役にPior Beczola が歌ってくれたのもよかったですし、華麗な音楽と舞台に陶酔状態のうちに幕が下りました。

↓舞台写真

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↓プログラム

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 ホテルの地上階にレストランがありランチでは時々利用しました。予約なしではアフター・オペラは難しいので手持ちのもので済ませました。また日本料理や中華料理も気軽な店がありますし、カフェもケーキが美味しいので、ザルツブルクの街歩きも慣れて楽しく過ごせました。


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