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(7)スポレート(べヴァ―ニャ、モンテファルコ、フォリーニョ) [2004夏ペーザロ、スポレート&ザルツブルク]

8/21(月)Spoleto→Foligno


 ホテルの眺めの良い朝食室で質素ながらも美味しい朝ごはんをいただいて、スポレート駅へ。

列車でフォリーニョに向かいました。


 ウンブリアのロマネスクを巡るきっかけは2001年夏にピエロ・デッラ・フランチェスコの絵画を見る為に、ペルージャを訪問したことに始まります。そのときペルージャの書店で見つけたのがこの教会の扉口を飾る大天使ミカエルの彫刻の写真でした。これが見たいためにペーザロのオペラとドッキングさせたプランを立てたのです。 

BevagnaFolignoから近いもののバスの便が悪いので、タクシーでBevagnaMontefalcoを周りました。
のどかな農家の点在する平野を15分ほど走るとBevagnaのシルヴェストリ広場に到着しました。

この広場に面してサン・シルヴェストリ教会(12世紀ロマネスク様式)やPalazzo del Consoliなどが建っています。
中世の建造物に囲まれた広場は素晴らしい景観です。

↓サン・ミケーレ・アルカンジェロ教会

さて、お目当てのサン・ミケーレ・アルカンジェロ教会はなんと修復中。高いクレーン車が裏側に見えます。
内部見学不可。それでも正面扉口を見学できたのは不幸中の幸いでした。
中央ファサードの装飾は素晴らしいです。扉口の両側には厳しい表情の大天使たちやコズマーティ風の華麗な
モザイクで飾られています。

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↓半円形の後陣

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↓後陣を観るために教会横から歩いた小路


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12世紀後半のロマネスク様式で建てられましたが内部は近年修復され、同じ広場に面したサン・シルヴェストロ教会の様式に再現されました。


↓サン・シルヴェストロ教会も改修中で近くにも寄れません。未完のファサードですが1195年に建てられたロマネスク様式の教会です。

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 この教会の裏はバールやトラットリアのテラス席でお茶や食事を愉しむお客さんでいっぱいですが、待たせたタクシーで次の目的地モンテファルコに向かいました。モンテファルコはタクシーの運転手さんもおすすめの観光地なので寄ってみました。


Bevagnaから10分ほど走ると丘の上の町Montefalcoに到着しました。タクシーは丘のてっぺんのコムーネ広場に
駐車し、タクシーに待っててもらって、まず(i)へ行き地図をもらいました。この町はワインでも有名なので、本当はここでランチをと思っていたのですが、タクシーなので見学が済めばFolignoに戻るのが鉄則です。それで見学すべきところを
地図ですばやくチェック。あらっ!サンタ・ルチアという古い教会があるようです。実はこの朝、スポレ-トの宿から
札幌に電話して知った次女のおめでたのニュース。次女のクリスチャンネームでもあるサンタ・ルチア・・・偶然です。
さっそく狭い路地を抜けて行って見ました。ここの丘の周りの路地は花で飾られ綺麗です。車も入れませんから、
とても閑静で、猫ものんびりお散歩。こういう道を辿りながらロマネスク教会を訪ねる歓び・・・やみつきになります。

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さてそのサンタ・ルチア教会は小路の角を曲がるとひょっこり現れました。

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小さな教会というより礼拝堂の趣です。
内部も質素で聖ルチアの小さな絵画が祭壇に飾られています。この静謐な空間で次女の安産をお祈りする気持ち。
涙がでるほど幸せでした。夫の弾んだ声が耳に響きます。「嬉しいね~僕たちの初孫だよ~」
ロマネスクの教会巡りのなかでも名教会とはいえないのですが、この可憐な教会は生涯忘れられない聖堂に
なりました。昨日のオッフィーレがやはり幸運を運んできたようです♪~

広場に戻る途中に今は美術館になっている教会があり寄ってみました。

↓サン・フランチェスコ教会 

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14世紀に建てられた教会ですが、内部は14~18世紀のウンブリア地方の画家たちによるフレスコ画で飾られています。ペルジーノのフレスコ画は彼の傑作といえるでしょう。中世の城壁や門の残る風光明媚な町を名残惜しく眺めながらFolignoへ戻りました。


↓入場チケット

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フォリーニョ駅から旧市街のレプッブリカ広場までは1キロくらいありますが、落ち着いた街なのでのんびり歩きました。あいにく月曜日でしたので、美術館は休館でした、ドゥオーモも昼休み?で閉まっていましたが、見るべきものは内部ではなくファサードです。浮き彫りやコズマーティの工匠達のモザイクで飾られた扉口が古い街の広場にいくぶん華やかな印象を与えています。
↓フォリーニョ大聖堂 レプッブリカ広場に面したファサード(1201)
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ランチの時間は過ぎてますが、あまり食欲もなく、大聖堂の見える広場でドルチェとカプチーノで一休み。


↓GOOGLE EARTHより

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ここから細い道を数分歩くと、サンタ・マリア・インフラポルタス教会(写真)です。ここも内部は見学できませんでした。

前面に小さな柱廊のある11~12世紀に建てられた教会。鐘楼も素朴でイイ感じです。外観は建てられた当初の姿をとどめていあす。同じ広場に建つ旧サン・ドミニコ教会は13世紀のゴシック様式です。このエリアは古い民家も多く保存されています。今は他の観光地に比べて寂れた感じはしますが、伝統のある、かっては栄えた町であったことを感じました。

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Folignoのレプッブリカ広場の近く、地元の奥さんたちが次々に入っていく小さな食料品屋がありました。そこで私も入ってみました。新鮮で美味しそうなパン、チーズ、ハムなどがずらり並んでいます。ハムとチーズをたっぷりはさんでもらって、スポレートに戻る列車の中で遅いランチをいただきました。駅で買うものとは比較にならないくらい美味しいバケットでした。

スポレートの駅前からはバスでサン・ピエトロ教会の近くまで。運転手さんがここを降りてすぐだよと教えてくれたのですが、停留所から15分以上は歩きました。しかも西日が照ってきて暑い昼下がり。ようやく教会が見えてきましたが、丘の上なので階段がきつかったです。


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ユニークなファサードは聖書の場面のほかは寓話や動物の浅い浮き彫りで飾られ、賑やかです。ゆっくり眺めていると暑さで眩暈がしてきました。涼しい内部へ。もとは古代ローマの建築物のあった場所に建てられましたが、後世の改築が激しかったようで、内部はあまり観るものはありませんでした。


↓Zodiaque『Ombrie Romane』の表紙

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↓ここからトッリの橋が1キロほどの距離に遠望できましたが、もうそこまで行く体力は残っていません。

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もと来た道を戻り、とぼとぼと大聖堂近くの宿まで帰りました。途中(i)のある広場のカフェで氷水のフルーツジュースを飲みました。生き返った心地。

さてスポレート最後の夜はホテル近くの狭い路地に面したレストランへ。

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前菜の黒トリュフのオムレツが絶品でした。

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昨日訪れたSSalvatoreSPonzianoが眺められ、夕暮れの美しい風景を楽しみながらのテラスでの食事でした。スポレートは見所満載、宿も食事もGOOD!かなり気に入りました。


↓ホテルの廊下

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