(3)シカゴ [2003秋シカゴとロサンジェルスの旅]
予約はインターネットで済ませていました。確認書のコピーと引き換えです。今日の『ファウスト』と明日の『ジーグフリード』の2枚をいただいて安堵。
次はシアーズ・タワーの見学に行ったのですが、団体さんが入ったとかで、展望台に上るエレベーターも大分待つというので、休むところもなく諦めました。その案内係のおじさんに近くにおいしいピザの店ある?と聞いて行ってみました。初めてのシカゴ風ピザでしたが・・・大きいというか厚いピザ生地に味もあまり美味しいとは言えない代物で、がっかり。残したのは包んでもらって、夜も嫌々食べるありさま・・・いつものカップ麺などの食品は今回は持ってきていなかったので、仕方ありません。
さて、今日のオペラは初体験のリリック・オペラ。日曜日なので2時からのマチネです。とてもスカートやドレスを着る気にはなれないほどの寒さですから、カシミヤのアンサンブルのセーターにストッキングを2枚重ねて、ウールのパンツというスタイル。赤いレザーの半コートにマフラーをぐるぐる巻きのできうる限りの防寒スタイルでゴー。劇場内もそれほど暖房をきかせているわけでもなく、おしゃれしている人は数えるほどでした。
♪~Charles Gounod『Faustファウスト』14:00開演@Lyric Opera of Chicago
指揮:Mark Elder 演出:Frank Corsaro
ファウスト:Marcus Haddock マルグリート:Patricia Racette
メフィストフェレス:Samuel Ramey ヴァランタン:Philip Torre
シーベル:Lauren Mcneese マルテ:Judith Christin ワグナー:Quinn Kelsey
表題役のマーカス・ハドックは昨年のグラインドボーンの『カルメン』にホセで
オッターのカルメンと歌っていたのをNHKのダイジェスト版で観たことがありました。厚みのあるドラマチックな歌の印象が良かったので、期待していました。この日も高音を綺麗にのばし、シカゴデビューを好調に歌っていました。体型はちょっと太りきみですが、動きや演技もまあまあ。
このオペラの生の舞台は初めて、「宝石の歌」「トゥーレの王」の二つのアリアが大好きなので楽しみでしたが、残念ながらラチェットは小綺麗に歌っているなと言う程度で、時差ぼけ気味の頭とハートに響いてきません。
レイミイはさすが、歌も演技も昔ほどの切れはないかもしれませんが、動きが軽やか。3年前のパリで観た『ホフマン』以来でしたが、あの時よりいきいきと悪魔役を歌っていました。(若い夫人に赤ちゃんも出来たとか、お元気でなによりです)
演出で目新しかったのはファウスト博士とメフィストフェーレの出会いの一幕目。解剖学室の風景、白い布で包まれた遺体の並んだベットのひとつが悪魔の隠れ場所というわけです。何処から現れるのかなと屋根のほうを見ていたので、ちょっとびっくりでした。文学や哲学の本に埋もれて呻吟するフアウストでないと魂を若さと引き換えに悪魔に売るという心境にならないのでは?解剖学者の設定ではどうも納得できません。なんたって科学者ですから・・・。
↓プログラム(無料)
シカゴはリッチな銀行家や投資家が多いので、寄付も多額です。それでプログラムには写真入りで紹介されたりしています。それと、今まで上演された『ファウスト』が写真付きで載っています。1979年のクラウスとフレーニ(ロマンチック ペアですって!)とか。
参考映像 :GOUNOD『FAUST』
指揮:ポール・エチュアン 演出:ジャン・ルイ・バロー原演出より
オーケストラ&合唱:NHK交響楽団&日本プロ合唱団連合
ファウスト:アルフレード・クラウス メフィストフェレス:ニコライギャウロフ
マルガレーテ:レナータ・スコット ヴァレンティン:ロレンツォ・サッコマーニ
シーベル:ミレーナ・ダルビーヴァ マルテ:アンナ・ディスタジオ
ワーグナー:パオロ・マッツオッタ
1978年9月NHKホールにて収録
参考CD:Charles Gounod『Faust』
指揮:Richad Bonynge オーケストラ&合唱:London Symphony Orchestra & Ambrosian OperaChorus
ファウスト:Franco Corelli メフィストフェレス:Nicolai Ghiarov マルグリート:Joan Sutherland ヴァレンティン:Robert Massard シーベル:Margrete Elkins マルテ:Monica Sinclair ワーグナー:Raymond Myers
1966.7&8 ロンドンにて収録
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