2001年春の旅(2)パリ [2001春南仏、パリ、ウィーンの旅]
4/20
さすがに4☆美味しい朝食をたっぷりいただきました。ホテルは館内がところどころ改装中でしたので、グレードアップもそのためのサービスだったのかもしれません。
さて、パリの第一日目はホテルから徒歩10分くらいのジャックマールアンドレ美術館へ。昨年に続いての再訪です。昨年は見逃した部屋がありリベンジもありましたが、この優雅な館での美術鑑賞が気にいったのです。日本語の音声ガイドもありました。鑑賞の途中で疲れたらお茶しようと思ったのですが、カフェは11時半にならないと開きません。今回はウッチェロの「龍と戦う聖ゲオルギウス」、マンテーニャの「聖母子と3聖人」、そしてお目当てのクリヴェッリ「聖人達」の2点などの部屋へ直行。素晴らしいコレクションです。ほかにはクリヴェッリ弟、カルパッチョ、スキャヴォーネも傑作揃いです。
↓Paolo UCCELLO「Saint-Georges terrassant le Dragon」
↓ Carlo CRIVELLI「Predelle de Saints」
昨年の春よりは暖かいパリですが、天気の変動が激しく雨が降ってきました。
↓ メトロで北駅近くのサン・ヴァンサン・ド・ポール教会(1844年献堂)へ移動。満開の桜の木を背景に堂々と建っています。しかし、12:00~14:00は昼休みのためクローズでした。ここにはリヨン派のイポリート・フランドランの聖人たちの壁画があるとのことでしたが・・・。
次は予約していた今夜のオペラチケットを引き取りにオペラ・ガルニエへ。しかし、公演直前に来て欲しいというので、ランチのためにマドレーヌ広場へ向かいました。すると目に涙をためた同年輩の日本の女性があの~と声をかけてきました。同行の娘さんとはぐれてしまって困っているとのこと。1時半のツアーに参加する予定というのですが、集合場所もツアーの内容も娘さんが居ないと分からないというのです。ホテルのマッチは持っていたので、とにかくホテルに帰ったほうが良いわとTAXI乗り場に連れて行って運転手さんにお願いしたら、近すぎるというので、チップをはずむからというとOKでした。無事に娘さんと会えたと思いますが、その頃は携帯電話が今のように普及していませんでしたし。ホテルのマッチが無かったらいったいどうなっていたでしょう。。。
マドレーヌ広場のエディアールの2Fでランチ。とても繁盛していて満席。かろうじてカウンターが空いていました。前菜はカルパッチョ、しょうがの千切りとごまがのった日本風な味でトレビアン!白身魚の蒸した主菜もあっさりして美味、チョコレートムースもGood。フランス料理もヘルシーに変わりつつあるのを感じました。階下のショップでクッキーやティーなど購入して外に出ますと、土砂降りの雨です。
近くのATMでシティ・バンクの預金を下ろそうとしたのですがカードが戻ってきてしまいます。胸騒ぎがしてホテルに戻って東京のシティ・バンクに電話。磁気がおかしいかもしれないので、シャンゼリゼ通りにシティバンクの店があるから、そこで緊急用のCash サービスを受けたらどうかとのこと。来る前に新しくシティバンクに口座を開いて預金をしてきたばかりでした。そのときなんとなく不安になり、いつもより余分に現金を持ってきていたので、南仏はなんとか間に合いそうです。今夜はオペラもありますから、ホテルに戻りました。
夕方から晴れましたので、着物をまだ慣れていない着付けですが、なんとか格好つけてガルニエへ。ガル二エでのオペラ観劇は初体験でした。天井のシャガールや他の装飾も豪華で夢見心地。休憩のときコート預かり所を覗くと毛皮のコートが何着も並んでいました・・・それほど寒いですかぁ~。
♪~ヘンデル『アリオダンテ』
指揮:マルク・ミンコフスキ 演出:ジョルジュ・ラヴッリ
スコットランド王:クリスチン・シュミッドソン ジェネヴラ:ラウラ・クライコン アリオダンテ:アンネ・ゾフィー・フォン・オッター ポリネッソ:シルヴィア・トロ・サンタフェ ダリンダ:パトリシア・プティボン
昨年のリヨンに続いて、今年もミンコとオッターの組み合わせでオペラを聴けるという幸運に恵まれました。素晴らしいCD録音の歌手たちとはオッター以外はほとんど変わっていました。演出のせいもあって全体的にはやや期待外れでした。それでも、ミンコフスキとオッターコンビは最高!プログラムの表紙(写真)はカルパッチョの「騎士の肖像」(マドリードのテッセン・ボルネミネッサ美術館)大好きな絵画なのでこのプログラムを手にしただけで興奮(笑)オッターはこの絵の騎士のような黒い武具衣装で凛々しく、素敵でした。歌唱も見事で、特に3幕初めに歌われる失意のアリアの弱音の美しいこと!バロックの演出は難しいのかもしれませんが、ナチ風の兵服や敬礼など好きになれません。ダリンダ役のプティポンの初々しく良く通る声と可憐な容姿は将来楽しみと思いました。
帰りのTAXIが拾えず、近くの高級ホテルの前へ行くとボーイさんが入口の扉をあけそうになって、「違うのTAXI探しているの」。ボーイさんはちょっと待ってと言って、親切に丁度来たTAXIを止めて車の扉もあけて乗せてくれました。和服姿だったから?
宿に戻り、手持ちのカップラーメンを夜食に食べて(スィートルームで、 笑)就寝。
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